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元女の転生記録  作者: 狗寂
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6話【辺境の村の外に出てみる】

あれから数年が経ち私は5歳になりました。

魔法で育った小麦や野菜は商人にいたく気に入られこの村は少し豊かになったそうで村長自らお礼をいわれた。しかしその野菜たちも私がいる時だけしかない期間限定なので私がいなくなったら状況は元に戻る。せめてもの親孝行も含め出ていくまでに村を少しでも改善しようとアカシックレコードで検索したり村の中で鑑定したり、少しずつ攻撃魔法も使えるように水でカッターのようなものを飛ばす練習もした。

そんな努力の甲斐あって遂に私は村の外に出る許可をもらった。


といっても村の周り限定だけど。

しかしこれはデカイ。少しした所には川や池もあるので魚も取れるかもしれないし木の実といった果物系も採取できる。鑑定を使い使えるものは何でも『ボックス』に入れればいい。

ちなみにこの『ボックス』は時空魔法でテンプレよろしく空間&時間固定の無限収納魔法である。よくあるテンプレ能力の一つだね♪


最初は父さんと一緒に外に出たが今では自衛手段を確立させてから一人で短時間ながら行動できるのでその間に鑑定しまくって使えるものは何でも『ボックス』に収納している。


この世界では魔力がありとあらゆる成長の元のようなもので木を切っても成長魔法でちょちょいと元道理になる。

魔法を使える人が少ないから非効率的だけど。私の場合は問題なくババッとやらせてもらう。

木材は家の素材や薪にもなるので多めに取っておく。池にはリフォームで使えそうな前世日本人になじみ深いアレと似たような植物もあり検索かけるとアレにできるとも書いてあった。


だが『ボックス』なんて魔法を見たことない村の人たちは手ぶらな私に獣かモンスターに追われたのかと声をかけられた。

ボックスを披露すると父さんは「魔法袋じゃないか!」と驚いた。

どうやらダンジョンなどで稀に手に入る魔法アイテム、見た目よりも容量が多く主に大商人や凄腕の冒険者が持っているやつと同じようなものらしい。

ま、魔法袋は容量が決められているし時間も経過するがこっちは容量なんてないし時間も入れた時のまんま保ってくれるのでもし魔法袋が手に入ったとしても私は使わないな。


「水魔法に引き続きこんな魔法を使えるなんて・・・」

「ディア、もしかして他にもできる事があるのか?」

「うーんと、こうしたいって思ったことは大体できるよ!」

「なんと・・・」

「2属性ではない・・複数の属性を所持するとは」

「俺らは伝説をみているのか?」


唖然とする村人だが無理やり思考を起こさせその場をお開きにした。

いくつもの属性を使えることが分かった両親は「そんなにいっぱい魔法を使って大丈夫か!!」となんとも愛情たっぷり心配させてしまったがなんともない事が分かると「こりゃあ、とんでもねぇ冒険者になるな」と呟かれた。


「こりゃあパーティーの誘いにもひっきりなしだな」

「でも最初は自分の力でやってみたいよ」

「ん?いくら強い魔法をもってても群れのモンスターに囲まれたら危ないぞ?」

「んーと、そうじゃないんだけど・・・自分の魔法がどれくらい使えるか判断したいの」

「自分の力量を試してみたいってことね?」

「うん!」


まずは自分の力でやっていき、慣れた頃パーティーが必要か考える。

ランクとかは王道だと高いと貴族に絡まれるとこが多いけど実際やって見て確かめてみないことにはわからない。


「そうね、こんなに魔法を使えるし最初のランクではソロでも大丈夫そうね」

「おいおい、それどころかソロでSランクも夢じゃないぞ!」

「もう!そうやってディアを焚きつけないの!」

「まあまあ、いいじゃないか、若いうちにやりたいことはやっておいた方がいいぞ」

「うん!森で拾ってきたもので何か作りたいし魔法ももっとやってみたい!」

「うんうん、何事も挑戦だぞ」

「もう・・・」


呆れる母さんを横目に私と父さんは盛り上がっていた。

ごめん母さん。けどこれから作る物はどれも生活を豊かにしてくれるはずだから許して。







次の日からやること(魔法で水やりなど)をやった後に森から拾ってきたモノを出しアカシックレコードを見ながら作り始める。

天日干しや乾燥も魔法でちょちょいと時間短縮され泥は別方向にあった沼地から失敬した。糸と藁は親からもらってきたのがあるのでそれを使い折る機械もないので全部魔法とうな手作業で織り込む。

藁を挟み裁断し縫い付ける。昔の人は機械もなく全部手作業でやってたというんだから驚きだ。

そうしてあっという間に畳が出来上がる。

そしてこの畳の原材料であるい草モドキの植物は私が魔法を使い量産したものである。その所為かとても手触りや匂いがいい。鑑定すると加湿、除湿効果が高いことや空気清浄の効果まである。それ以外にも断熱、防音まであり特に底冷えするボロ屋の我が家の床に最適である。


「父さん!お部屋ちょっといじっていい?」

「ん?自分の所だけだったらいいぞ」

「なにするの?」

「お部屋の改装!」


最近もらった自分の部屋に採ってきた木材(乾燥加工済)で枠を作りベット(藁)を敷いてた所から少し広く畳張りにその他はフローリングにした。

壁はまだボロいが一日で全部やろうとは思わないので今回はとりあえず床だけにした。この世界は石材かレンガが国都内で主に使われその他の地方や村などは一般的に土材で出来てる。

ガラスなどはさすがにあるがそれも上流階級の家など地位がある場所でしか使われてない。

なので我が家ではぽっかり空いた壁に開けた穴から虫が入ったり音が漏れ放題である。

まだ布切れでカーテンのようにしているが中が見えない程度で防犯意識は皆無といっていい。

床が綺麗になったせいでぼろい壁が一層と貧相に見えるが追々手直しし最悪枠組みに沿って木を張ればいいか。

私の部屋以外は土間なので靴箱をさっと作って設置する。これで今日のリフォームはとりあえず終了。

母さんは終始様子をうかがっていたがテキパキやる様を唖然として見てた。

父さんは帰ってきて私の部屋の周りだけかなり様変わりしていポカーンと口を開けたまま固まった。その顔さっき母さんで見たわ。


「なんだこの床は!」

「この緑の床とっても肌触りいいわよ!」

「本当だ・・!匂いもいいな」

「寝心地よさそうね」

「これ本当にディアが一人で作ったのか??」

「ええ、家の外で作ってたのを見てたし、ここの柱や床も自分でやってたわ」

「魔法の才のみならず物作りの才まであるのかうちの子は・・」

「父さん、母さん壁もポロポロこぼれるし次は壁を変えていい?」

「いいに決まってる!」

「ディア、できればこの緑の奴も私たちの部屋に置けるかしら?」

「うん!大丈夫だよ!でもこの部屋みたいに床をちょこっと高くするけどいい?」

「ええ!かまわないわ!」

「うーん、だが少し窮屈になるな」

「じゃあもうちょっと屋根高くしていい?僕魔法でいいやり方思いついたの!!」

「うーん、じゃあその前に村長にいって少し他の家を借りて・・」

「ううん!明日すぐできるの!!」

「なに!すぐだと!」

「うん!魔法で!材料もいっぱい採ってきたの!」

「まあ・・・」


できれば木造メインでやりたい。屋根材は土魔法で作ったレンガがある。土壁も大雑把な素人の土をこねただけの壁じぁなくもうちょっと石材と木材を多用する。

あと土魔法のかなりチート裏技、錬金で魔力を対価に土や石を別の素材に変える。

本来はポーションなどしか使えないし専用の錬金窯など必要な道具がいるのに魔力のごり押しで出来ちゃった。それらで漆喰の材料を作り出す。

ここで日本の一般的な漆喰は海藻が必要なのでそこが課題の一つだね。

最悪石やレンガでしのぐしかないかな?畳にレンガ壁はあんかミスマッチなので内側は木材ひくけど。



「なあ、ここはディアに試してやったらどうだ?」

「そうね・・・一日でここまで出来ちゃうんだものね。ディアお願いできる?」

「うん!!あと少し家の間取り変えてもいい?」

「そうねぇ・・」

「今の間取りに少し付け足すだけだから!」

「まあ・・・それならいいわよ」

「やった!」

「くく、どんな凄い家にしてくれるんだ?」

「内緒!見てからのお楽しみ!!」

「がはは!そりゃあ楽しみだ!


本当に楽しみにしてね!あ、でもその前にもう一度木材の調達と石集めもして来よう。大丈夫、寝ている間に転移魔法で外に出れば問題ないね。え?説明されてないチートが多い?


気にしないでね!








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