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元女の転生記録  作者: 狗寂
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5話【辺境の村でやれることを考える】

この村の畑ほぼ全部に水魔法を使ってもぜんぜんへっちゃらな私。そんな私を見て村長はすごいと興奮ぎみに褒める。

小麦は普通ならありえないスピードで数日で成長し、あっという間に収穫された。どれも豊作で村人全員で収穫した。そして村長のお願いでまた種から水を上げ成長した苗を畑に埋めた。

何年も収穫量が減っていき食べるものもない有様だったが私の魔法で収穫量がぐっとアップ。

村人みんなに感謝された。

私が水やりをかって出たおかげで水やりの労働も省かれるのでなおさら女性陣には喜ばれた。たしかに重労働だしあれだけ広い畑に水を撒く作業は何時間とかかるし有難れるのもうなずける。

そのおかげで私たち一家はなにかと優位にしてくれる。

私も表だって魔法が使えるのでこの調子でどんどん出来る事を増やしたい。

水関連ならお風呂とか出来たら理想何だけど人が入れるほど大きい桶もないし陶器といった器もない。

鉄などの鉱石から出来たものなどは高いし村にくる商人から買わないとないので論外。なので渋々水魔法で体を洗う程度しか出来ない。

石鹸やシャンプーなどが切実に欲しい。

あと次に大事なのがトイレ!

これはもう何年とお付き合いして慣れたけど立ってするなど初めてのことだらけで焦ったわ。しかも水洗じゃなくぶっちゃけ悪く言えば野糞と変わらないこの時代のトイレは慣れない。だって下見ると虫が!!無理無理無理!けど出るもんは出るので毎回目を反らし出来るだけ見ないようにしてる。


トイレは今は仕方がないとしても身なりはやはり清潔にしたいのでほぼ毎日体は綺麗にすることを心掛ける。赤ちゃんの頃は自由の利かない体ゆえに歯がゆい思いをしたが魔法を仕えある程度自立できると見せれば見守ってくれる。1日一回必ず全身を丸洗いすることで肌も髪も状態がいい。

さらに水魔法を改良してバブル効果を出しながら洗うとこれまたマッサージ効果など良いことずくめで村人でありながらつやつやの肌にサラサラな髪を手に入れた。水だけでもここまで違うなんて・・・村人とか水浴びをしてない人の髪って油や砂などがくっついたままでとても汚い(前世基準では)がそれがあ当たり前というった感じなのが耐えられない私は多少目立ってもやり続ける。


そんな私を見て母さんもやってほしそうに見てたので試しにやってみたら目を輝かせて綺麗になった肌や髪を触りまくる。うんうん、身だしなみを整えるということはとてもいいことなんだよ。

お父さんも綺麗になった母さんをみてベタ褒めして私がいるのにイチャイチャしだしたから無言で父さんも洗った。別に存在をスルーされてイラッとして腹いせにやったわけではないですよ?


「ねぇ、ディア。できれば私も・・・」

「うん!きれいになるんでしょ?できるよ!」

「ふふ、ありがとう!」

「ただ水浴びしてた時より綺麗になってるのは気のせいか?」

「ぼくよくわかんない?」


その日から家族全員一日一回は水魔法で体を洗う。

一応体が冷えないように温かくしている。その時も驚かれたが「だってさむいんだもん」と子供の思いつきで出来たという流れにした。医者もいないので風邪などにはなたくない。お金もかかるし。


しかし周りは綺麗になった私たち家族に驚き特に女性陣は目を光らせ母さんに詰め寄った。

そして「私もやって欲しい!」と次々に声を出すが私は水魔法以外にもやりたいことは多くあるしそんなに村人たちに優しくしすぎていざ村の外に出るときに止められる事になるのは避けたい。

だが、清潔になるのはいいことなので数日に1回ぐらいで手を打ってもらった。

綺麗になりたいという女性の気持ちはよくわかるしね。


「ディアは将来水使いの魔法使いにもなれるわね」

「うーん、ここまで凄いと宮廷魔法使いも夢ではないな」

「だーかーら、ぼくとーさみたいなぼうけんしゃになりたい!」(だーかーら、僕とーさみたいな冒険者になりたい!)

「ふふ、アレクみたいな?」

「うん!それでいっぱいいろんなところみてたびしたい!」(うん!それでいっぱい色んな所見て旅したい!)

「うれしいが冒険者になっても危険な事だからけで国に仕えた方が安全に色んな所を見て回れるぞ?」

「じぶんでじゆうにみたいの、だからいっぱいつよくなってとーさみたいなぼうけんしゃになるの」(自分で自由に見たいの、だからいっぱい強くなってとーさみたいな冒険者になるの」


本音はこの世界を見て回りたいだけだけど・・。あと冒険者は国の民ではなくなるので国の守護下には入らなくなる代わりに自由な人権が与えられる。己の身は自分で守るが国の貴族の無理難題な命令などは無視できる。

父さんは元冒険者だが、いまは母さんと結婚して国民となっている。必然的に私も今は国民となっているがチートが貴族にばれて厄介ごとが起きる前に冒険者になれば俺に仕えろ、などクソ命令に従わなくていいので断固冒険者一択である。

両親はこの才能(チート)があれば安全で安定な役職につけると何度も進められる。

最近では村人、子供たちもよく話しかけてくる。

魔法を使えるだけでこの有り様。おーおー目が肉食獣のように狙いを定めてるよ。親にも何か言われたのかな?小さくても女なんだねぇ(他人事)

だが私は村を出て冒険者になるって決めてるんだ。しかも前世の自我が100%の私に精神同性恋愛は辛い。可愛い子だろうが無理。無理なんです。


「ふむ、ここまで言うんだ。やれるだけやってみせようか」

「うーん・・・そうね。私たちの願いを無理やり押し付けるのは間違ってるわね」


そういいつつも母さんはやはりどこか不満げな。父さんは自身が元冒険者だったからか嬉し気に母さんを説得する。


「ディア、もう少し大きくなったら剣術もやってみるか?」

「うん!!やりたい!!」

「アレク」

「剣術はどのみち覚えた方がいい。いくら魔法があろうが近接で出来る手段があったほうがいいだろ?」

「・・・そうね」


はぁ、と一息ついた後仕方ないと腹をくくってくれた母さん。後から聞いた話では村の女性陣筆頭にこの村に残るか国に仕えて出世させようなど話されたらしい。

そりゃあ厳しい労働を一人でパッパと終わらせる人材がいるんだもの頼りたくなるのはわかるけど押し付けるのはよくないよ?

こりゃあ何かしら手を打ってた方がいいかな?前世の世界の知識はチート能力でグーグ〇先生の如く教えてくれるのでそっから見てみよう。

その能力は『アカシックレコード』ちなみに半透明の板が空中に現れてそこに知りたいことを打つと出てくる。専門知識なんてない私にとって何よりうれしい能力である。しかも鑑定魔法と合わせればこの世界の物の使いかたまで教えてくれる。例えばこの野菜にはこの料理法がいいやらこの野菜には前世のこの野菜に似ているなどとっても有難い。

早く村の外でいっぱい鑑定して、もっと知識をつけたい所だ。いや、その前にもうちょっと家をどうにかしよう。

こういう時もアカシックレコード様様である。ついでにお風呂やトイレも検索しておこう。

あ、その前に村の水問題かな?井戸をどうにか・・・王道同じくポンプをどうにか作りたい。

ああ、やることがまだまだ多いな。


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