#4 少女はノートをとらない。
#4 少女はノートをとらない。
放課後
俺は今、あいつのクラスの前に来ている。何故、クラスに入らないのかって?
それは、俺が他の奴と話すのが嫌とか、突然入って来て、こいつ誰だと思われるのが嫌だからではない。
本当に違うからな!
まぁ、こんな所でくよくよしてても仕方ない。
俺は勇気を振り絞って、ドアを開けようとすると、声が聞こえて来た。
「ちょ、ちょっと、やめてください!」
「ほら、早くしてよ。屑君が来ちゃうでしょ」
「嫌です! 貴女みたいな人に私の・・・・・・を見せることは出来ません!」
学校で何、やってんだよ〜。他の奴も止めろよ〜。
だが、誰も止めないなら・・・こ、ここは入るべきか。それとも終わるのを待つべきか。
いや、ここは入ろう。ぶっちゃけ、中の様子を見たい。
俺はドアを開けた。
「おい、何してんだ!」
ドアの先の光景は楽園・・・ではなく、二人
「お前、本当に何してんの?」
「やぁ! 屑君! 遅かったね。もしかして、他の人に変な目で見られるのが嫌で、時間稼いでたんでしょ」
「ち、違う! 断じて違う」
「どうだか」
「そ、それより、隣の子は誰なんだ?」
「ああ、この子? この子は一ノ瀬シャナさんだよ。授業のノートを見せてもらってたんだ!」
「ノート?」
そう言われ、机に置いてあるノートを見ると確かに授業のノートだった。
「そ、そうか。なら、早く写して行くぞ」
「あれれ? やけに乗り気だね〜。朝はそうじゃなかったのに〜」
「う、うるせー! 早くしろ。その子に迷惑だろ」
「そうだね〜。ゴメンね一ノ瀬さん。すぐに書き写すよ」
10分後架汝はノートを書き写し終わり、教室をあとにした。
「いや〜、疲れた疲れた」
「何が疲れただ! ちゃんとノートは授業中に写しとけよ」
「え〜。だってメンドくさいじゃーん」
「そんな事してたら、あの子が毎回可哀想だろ」
「むー。屑君はやけにあの子が気になるんだね!」
痛!足踏みやがったな!
「何怒ってるだよ!」
「別に!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「わ、悪かった。架汝」
「ぷっ。あははは」
「な、何がおかしい!」
「屑君は変な所が真面目だな〜」
「どこがだよ!」
「だって、別に屑君が悪い訳じゃないのに、謝るなんて。あははは〜」
「俺は本当に俺が悪いと思ったから謝っただけだ」
「そっか。じゃあ、気を取り直して、買い物へ行こう!」
「あっ、待て。お前、朝から穿いてないだろ!」
「うん。そうだけど、何か?」
「何か? じゃねーよ! 穿けよ!」
「穿きたくても、ないんだもの。それに今日ばかりは困ってるだよ。ずっと濡れてるし」
「ぬ、濡れる?」
「あ、今変な事想像したでしょ」
「し、してねーよ」
「じゃあ、今日はパンツを買いに行こう!」
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