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#2 少女は自覚していない。

#2 少女は自覚していない。

 ふと、おれの脳内にはある選択肢が浮かび上がった。


 戦う

 ポケ○ン

 道具

 逃げる


 勿論、俺は逃げる一択だ。


 だが、「上手く逃げ切れなかった」


「ふふ、逃がしませんよ。変態さん!」

「いや、それはお前だろ」


 少女は俺から手を離し、何故か考え出した。


「・・・・・・私って、変態なの?」

「はぁ!」


 いや、ここは関わらずに帰るんだ。黒影屑那。こんな奴に関わってなら、俺までおかしくなる。

 俺は隙を見て、玄関へと走った。

 少女は追ってこない。今度こそ、「上手く逃げ切れた」

 はずだった。


「ねぇ、君!」

「うわぁ!」


 少女は突如、俺の目の前に現れた。

 てか、こいつどうやって追いついたんだ。まぁ、いい。兎に角逃げよう。

 俺は再び走り出そうとしたが、何かが足に引っかかってうごけなかった。

 足を見るとそこにはロープがあった。


「ふふ、逃がさないよ〜」


 少女は俺にのしかかって来た。


「や、やめろ〜」

「そんなに驚かなくてもいいのに。それより聞いて! 私ね。君の事が好きになっちゃったみたい!」

「はぁ!」


 何言ってんだ。こいつ。こんなボッチで陰キャの俺が好き?

 嫌、これは何かの間違いだ。・・・・・・何かの。


「じょ、冗談はやめろ。そ、それに、あんな所でする奴に好かれる筋合いはない。」


「私、何かしてた?」

「いや、してただろ! 」


「・・・・・・あ〜。オナ……『それ以上言うな!』……私何かまずい事言った?」

「お前、それ本気で言ってのか?」

「うん。そうだけど、どうしたの?」


 こいつ、色々とやばいな。

 適当に誤魔化しても多分付きまとって来るだろうし。

 どうすれば。


「なぁ、学校で自慰行為とか普通だと思ってるのか?

「うん。思ってるよ」


 即答かよ!


「じゃあ、逆に何でみんなしないの?」

「そりゃあ、見られたくないからだろ」

「そう言うもんなの?」


 はい。そう言うものです。

 

「やっぱり、私普通じゃないんだね」

「ああ、残念ながら普通じゃない」



「ねぇ、この普通じゃない考えを治すために、手伝ってくれる?」

「何で、俺が」


「お願い! 私、普通になりたいの」

「そう言われても・・・」


「いいのかな〜。覗かれましたって、警察に言っちゃおうかな〜」


 おい! 態度変えすぎだろ!


「くっ。・・・・・・あ〜。わかったよ。手伝うよ。けど、その前に、パンツ穿け!」


 こうして、俺と変態少女との奇妙な契約が交わされた。

予定していた日より早く更新です。

感想・評価・ご意見などお待ちしております!

次回は未定です。すみません。

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