プロローグ 第一話
群馬県をテーマにしたツッコミ系転校生とハチャメチャ村長(女の子)の魔王を倒す物語です!
ギャグパートとバトルパートで分けるつもりなのでバトルが読みたい方はブックマークつけてしばらくお待ちください笑
プロローグ 第一話 群馬への転校
「今日をもって七五三掛 颯真君は
転校することになった」
「「ええー!!」」
「みんな、しっかり別れの挨拶をしておくんだぞ!」
もう何度目だろう、転勤族の父親のせいで学校をたらい回しになるのは。
「次は群馬県の高校だ。
しっかり友達を作るんだぞ、お前にとっちゃ最後の学校生活だ。」
そういった父の言葉に正直うんざりする。
どれだけ仲良くなっても結局転校することになってまたリセットだ
中学の頃は馬鹿正直に友達を作っては、泣いていた
高校に入ってからは友達なんかいらないと、
転校初日に興味本位で話しかけてくる連中を初日に無視することで相手に 嫌な奴 キザぶってる奴 と思わせる事で自然と話しかけてこなくなった。
俺はそれでいいと思っていたし、変に気を使うことも無かった。
学校は退屈で、睡眠を取るだけの場所。
いるのはドイツもコイツも馬鹿ばかり。
学校の先生も生徒の父親が*転勤族*と言うことで色々と察してくれていたのかもしれない。
群馬に向かっている車の中で一つだけ高校生活で印象に残ってる事があったと思い出す
壁に穴が空いていたのを俺のせいにされた事だ
あのだんまり決め込んでる奴がやったに違いない
そういう噂が流れた。
もちろん俺がそんな馬鹿なことする訳ないし、皆も薄々その馬鹿な噂を流している奴がだれかは分かっていた
そいつは
「このクソ男が壁に穴を開けたんだ!
オレは見たぞッ!この目でしっかりとなぁあッッ」
皆がそいつに冷やかな視線を送ると
「あぁ?!オレがやったとでも思ってんのかテメエらはッ!!
オレになんのメリットがあるってんだよ!ははっ笑えるぜッ!そんな根拠の無い妄想より、一人の証言者が話してる事の方が断然信用に足る情報だと思わねえか?」
まぁたしかにそれは一理ある。
ただ、それはもう一つの証拠を持ってる者がいない前提での話なのだ。
「俺、お前がやってるの見たんだけど」
思わず口走ってしまった、、我関せずを貫こうとしていたのに。
するとそいつは見る見るうちに顔が真っ赤になり、口を開くとこう言った
「ふざけんなよ!!??
オレがやるわけねえだろうが!!
オレにはちゃんとアリバイまであるんだよ!!ははは!!てめえのその口から出た出任せには誰も信じちゃくれねえよ!」
はぁ…これだから馬鹿は嫌いなんだ
「どうしてただ学校に来るだけなのにアリバイを成立させる必要があるんだ?」
そいつは、しまったっ!と言う顔をして
さらに墓穴を掘る。
「だっ…大体なんでテメエが夜中に空けた穴をオレのせいに出来るってんだッ!」
やれやれだ。ここまで来ると馬鹿通り越して人間じゃねえな。
「そうかその穴は夜中に開けたのか」
またそいつは、ハッとし
何を血迷ったか俺をタコ殴りにした。
「テメエのぉその済ました顔が気に食わねえんだょッ!!
死ねッ!死ねッ!死ねッ!」
そいつの真っ赤で歪んだ顔がクラスの皆の悲鳴と共に遠くに消えていった…
気がつくと俺は病院のベットの上だった
全治一ヶ月の怪我をした俺は転勤と重なり二度とその教室に戻ることは無かった。
☆ ☆ ☆
颯真、着いたよ!
母の声が聞こえる。
どうやら車の中で寝てしまっていたみたいだった。
そそくさと父と母は車から降り校舎の下駄箱の前にいる先生らしき人と話している
もう見慣れた光景だ。
「さあ言ってらっしゃい颯真」
「友達、出来るといいな」
相変わらず他人事だと思いやがって。
まぁいいさ
どうせ卒業までの半年間だけだ
適当に過ごして適当に卒業してやるよ
さっきの先生らしき人が近づいてくる
「リューマ君だね?ようこそ栃伐高校へ!
さぁ行こうかみんなが待ってる」
優しくて眠くなる声、安眠が期待できそうだ。
年齢は25、6だろうか、若く見える30代ってのもあるかもしれない
まぁとりあえず若ければ若いだけこっちの事情を深読みして余計な手出しはしてこない。
好都合だ
心の内ではガッツポーズをしていただろう俺に先生は再度話しかけてきた。
「あー、これで男の子が6人目だよ
男女比が2:3になったなあ」
感慨深げにそういった先生に俺の思考は様々な思考を巡らせた
ん? 「男女比が2:3になったなあ」
って女子が2人か、9人ってことだろ?
少なすぎないか?
てか、これもしかして全校生徒の人数じゃないか?
ヤバイだろ、村の学校ってどこもそんなモンなのか?
そんな考えをしている内に教室のドアの前だった
3年A組と書いてある札が見える
「さぁ、お入り?君の新しい青春が待ってるよ!」
くっせえセリフと思いながらも
あえて好青年ぶって応えた
「はい、先生!」
どんな面の馬鹿共が居るんだろうな、楽しみだ
ガラガラっとドアを開けると
紫がかったストレートの黒髪をなびかせながら
「うわーー!!アナコンダだぁぁあ!!
アナコンダにはカレーライスを掛けるといいってそう言えばジッちゃんが言ってた!!ジッちゃんの名にかけてッッッ!!」
っと黒板に向かって叫んでいる女がいた。