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カタツムリ
169、カタツムリ
心が鉛のように重いのは 雨のせいだけじゃない
少し前は 僕の隣に守るべき人がいた
胸に溜まる涙の滴 記憶を湿らせ 今日も想い出から抜け出せない
僕の持ってる心の傘じゃ 哀しみの一つも拭えない
待ち合わせのあの木を見る度 萎えてしまう僕はカタツムリ
二人であの日に見た丘の上 濡れた街が鳴いている
風に乗せて届いてほしい かすれたこの声を
時を越えることができれば あの日に戻って 声をからしてまで呼び止めたい
いつか待ってる未来の空の隙間に光が注ぐまで
優しい場所を忘れずに 重い殻を背負う僕はカタツムリ
僕の待ってる心の傘じゃ 哀しみの一つも拭えない
雨降る この季節を偲ぶと 浮かんでくる影がまた一つ・・・
いつも通ってる道の端を見て 運命に打たれ強くなる
その姿を真似できたら きっとしがらみの全てを払えるさ
そのときまで 僕はカタツムリ
哀しみの雨に打たれても、めげずに、運命と共に生きていかなければならない。
カタツムリの姿が、失恋した後の人の感情や言動と重なった。
次の恋に出会えるかはまだ分らない。
だから、出会えるまでの間、あなたとの優しい場所、時間、記憶を想い出にして、
背負ってゆく。
まるで、僕は――。




