爆破計画?
「はい、で? 何するの?」
タイガはもう否定する気力もないらしい。
「爆破とかヤバくない?」
トウマが恐る恐る言ってくる。
そこで、困った時のGoogle先生に聞くことにした。
「爆破とは」
『ダイナマイトなどを用いて構造物などを破壊すること。爆発は自然発生的だが、爆破はテロなど能動的に行われる』
「怖っ!」
思わず口に出してしまった。
「おい、注意書き見ろよ!」
タイガが文章を読み上げる。
「爆破予告を発見した場合は110番に連絡してください」
「こわっ!」
トウマも同じく口に出す。
確かに少し前に小中学校に爆破予告あってニュースにもなってたっけ……
「いや、落ち着いてくれ。俺はそもそも殺したいわけじゃない」
「誰だったけ、爆破とか物騒なこと言い出したの」
冷たい目でタイガが俺を睨んでくるので慌てて目を逸らした。
「じゃあ、何もなしってことでいいよね?」
トウマが俺たち二人を交互に見ている。
「いや、そういう訳にもいかん。このムカつきがおさまらん」
「じゃあ何がしたいんだよ、殴りにでも行くか?」
「でっ、できるわけないだろ!!喧嘩なんかしたことないんだから!」
喧嘩なんて恐ろしい。殴ったらどれだけ手が痛くなるか想像すら出来ない。そもそも俺のパンチなんて当たるのだろうか。
「いいか、冷静に考えろよ。だいたい宮崎さんはお前の彼女じゃない。誰と付き合って何してもお前には関係ないし、お前がどうこう言う立場じゃない」
何も言えず黙り込んでしまう。
静か過ぎてエアコンの音が大きく聞こえる。
「ただ……」
そう言いながら眼鏡を外すタイガ。
「タオルの事は可哀想とは思う……」
意外な言葉に驚き、タイガの肩を掴んでしまう。
眼鏡を外すとちょっとイケメンに見えるタイガ。自分でもそう思っていることを俺は知っている。
「じゃ……じゃあ爆破……?」
「いやそれはしねえって!」
「アキトは爆破にこだわり過ぎだよ」
トウマが呆れた顔して笑う。
「爆破予告した時点で警察に通報されるんだぞ」
「え……じゃあ予告せず爆破したらいいってこと?」
「あーーーもう!!!一旦爆破どっかにやれよ!!
爆破はしないって!!大体、ダイナマイトとかどこで手に入れるんだよ!」
タイガの機嫌が悪くなってきたので一旦黙り込むことにした。
「まず、お前の怒りは好きな宮崎さんを取られたこと、だろ」
人差し指を立ててわかりやすく説明してくれる。
それに中指も追加される。
「二つ目の怒りはタオルだよな」
俺はこくこく頷いて意思表示をする。
「一つ目は無理。お前が取り返せる訳ないし、最初から相手の気持ちはお前に向いてないし。
でも二つ目はどうにかなるかもしれん」
一つ目ちょっと傷つく言い方。でも今は一旦スルーする。
「どうやって?」
「知らん」
「ええーーーーー」
「だから目的を変えろよ。『タオル奪還大作戦』にでも」
「それいいじゃん!」
トウマが乗り気になってくれたようだ。
そんなこんなで、早くも俺たちの目標は、
「リア充爆破」から「タオル救出作戦」に変わるのだった。




