20/21
20.私は璃央の物だから。
その夜、私は璃央に抱えられて眠ることはなかった。
璃央は部屋に来ず、私は一人で眠りについた。
「茜ー! おはよう!」
「!」
璃央の明るい大きな声と、扉を開く音で目が覚めた。
私は飛び起きて、璃央を見る。
璃央はにこにことしていた……。
「おはようございます……」
昨日とは打って変わった璃央の様子に、戸惑う。
「茜、悪いんだけど二日くらい別の部屋で過ごしてくれる?」
「え……」
「部屋の移動移動! さ、ほら!」
「え、あの……」
いきなりの部屋移動で戸惑う私の手を引っ張る璃央。
私は何故かと聞こうと思ったが、昨日のことを思い出し、私は『璃央の物』なんだから何も言わず指示に従おうと口をつぐんだ。




