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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

短編ホラー

醜聞

作者: 壱原 一

あら、おはよう。はい、おはようね。いつもちゃんと挨拶してくれて、決まり通りゴミ出しして、えらいね。


こんなにちゃんとして見えるのに、聞いたよあなた、私のこと、とっても悪く言ってるんだって?


服装とか、姿勢とか、顔も声も、話し方もぜぇんぶ、お気に召さないんだって?


いやぁーー、すごい。びっくりしちゃった。


いつもちゃんと挨拶してくれると思ってたら、私のいないところでは、そんなことうわさしてるなんて。


ただのご近所さんだから、ほとんどかかわりなかったけど、ちょっとそんなうわさ聞いたら、俄然興味が湧いちゃって。


聞いたよぉあなた、いっつも、1人なんだってね。


私を悪く言うみたいに、ほとんどかかわりない人を誰彼かまわず悪く言って、それがもう癖みたいになってて、友達、引いちゃったんだってね。


思った通り、感じた通り、そのまんま素直に言ってたら、感性に愛想つかされて、家族とも、疎遠なんだってね。


逃げられない人つかまえて、気ぃ遣って相槌うってもらって、それで気分よくなっちゃって、止められないんだってねぇ。


ああーっ!あっ、あっ。おお、いやだ。


おおー、いやだ、いやだ。


そんな怖い顔して、腕なんか振り上げて凄んだら、あなたねぇ、また、うわさになるよ。


私がちょっと聞いただけで、これだけ出て来るんだから。


こんなことしたからには、明日には、もう、今日にだって、そこら中さぁっと、酷いうわさになっちゃうよ。


ほとんどかかわりない人を、誰彼かまわず悪く言って。えらい大変な人だって、みぃんな、知ってるんだから。


そんな大変な人なんだって、俄然興味が湧くからね。みぃんな、興味しんしんで、あなた、注目の的なんだから。


ええ?中傷?侮辱?名誉棄損って…ああ…いやだねぇ、あなた、これはうわさだよ。


誰がって、誰彼なく、ほとんどかかわりない人が、みぃんな、うわさしてるよ。


あなたみたいに。


あら、もう行くの。いってらっしゃーい。


あらぁ、はい、どうも。おはようございますぅ。


ああ、そう、そう。あの人ね。うわさの人。


なんだかねぇ、今ちょっと立ち話したら、近々引っ越すかもしれない風だったみたい。


そう。そう。ねぇ、もう。そうねぇ。もしかしたら、さすがに決まり悪くなってとか。


ねぇ。私も、ちょっと聞いたら、そうねぇ。すごいものねぇ。


あの人は、ほら、たしかあそこでしょう。通える範囲で引っ越すなら、そう、そう、あの辺りだよねぇ。


私、前すこしお世話になった、知ってる人がいるの、そこ。


本当に引っ越して来ちゃって、なにかあったら心配だから、先に声かけておこうかなぁ。



終.

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