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私は魔王!  作者: bebop
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救出完了

地下牢の一番奥の部屋に着き、ドアをガゴっと壊して中に入ると、2人の女性がお互いに抱き合い、ブルブルと震えていた。




「助けに来たぞ。安心しろ。」




私が手を差し出すと、




ヒイッ!と一人が悲鳴を上げ、もう一人の髪の長い女性がその前に両手を広げ立ちふさがった。




「あ、あなたは誰ですか!私たちをどうするつもりですか!」




健気にも震えながら、髪の長い女性が私を見据えて言う。




「君はアンだね?ミランダから頼まれて、助けに来たよ。」




「ああ!勇者様!よかった、助かったのね。」




二人は雪崩れ込むように、ブレイブの胸に飛び込んだ。




おい、この私の手はどうするんだ。私が最初に見つけたんだぞ。




「無事でよかった。魔王アビステイルが君達を見つけてくれたんだ。」




嘘でしょ!って顔で私を見る二人。いいですいいです、そんな反応分かってたよ。




「あの…魔王様?本当に?」




アンが怖ず怖ずと話しかける。




「姉君はとても心配していた。スカーフの痕跡を辿ってここまで来た。」




ちよっとだけ拗ねた口調になったのはしょうがない。




「ああ、ありがとうございます!ありがとうございます!」




その後枯れ枝男を回収し、空き家を見晴らしのいい風景にして宿に戻った。




勇者は何か言いかけたが、気にせずに久しぶりに破壊魔法を唱えた。あースッキリした♪




「アン!!」




「おねーちゃん!」




宿屋の外で待っていたミランダが妹をギュッと抱き締める。




「よかった!よかった!無事なの!?怪我はない!?」




「うん!勇者様と魔王様が助けに来てくれて…。」




「魔王様、ありがとうございました。あなたが妹を見つけてくれて…。本当にありがとうございました。」




「無事でなにより。では私はこれで。」




『あ、待ってください!あの、何もお礼ができなくて、私…、いままで色々失礼な態度で…』




ミランダがうつむきながら、私に話しかけたと思ったら、いきなり勇者がグッと私の腰を


抱き寄せて、




『アビは俺が刃を向けた過去も、笑って許してくれた。真の敵を教えてくれたんだ。俺たちが本当に成さなければならないこと…それに力を貸してくれる。寛大で可憐で愛しい存在なんだ。』




言うなり、チュッと私のこめかみに唇を落とした。




「(やめれーーー!なにすんだいきなりっ!!そんな話の流れではなかっただろうが!!)いや、問題ない。気にするな。」




久しぶりに心の声が叫んだ…。




「もしかして、ブレイブがずっと私たちに言いたかったことって…。そうなんだ!祝福するよ!お似合いじゃん!」




チヨット待て、何がどうなった?




「そうですわね、いままで魔族は悪と教えられましたけど、その魔族の王が一人の人間を助けるって想像もできなかったですわ。でも……ちょっと近いですわよ!しかも人前でせ、接吻などと!破廉恥すぎますわっ!!」




乳デカ女が私と勇者の間に入って、ギュウキュウと離そうとする。




「こら、マリアンヌ!こんな種族を越えた尊い愛を邪魔するなんて、聖女の名が泣くよ!」




いやいや、越えてないから、愛とかないし。




「ミランダ、そういえば…最近流行りの人外恋愛小説を熱心に読んでましたわね。隠れて。知ってましてよ!」




4人でぎゃあぎゃあやってるところに、もう一人やってきた。




「ブレイブ、ランバードは一応拘束具を着けて寝かしてきたぞ。」




剣士らしいおっさんがのそっと歩いてくる。




そういえば宿に着く前に、勇者がおっさんを魔法で呼んで、気絶している枯れ枝男を渡してたな。




「ランバードは精神魔法で操られていた。荒療治だったが、もう精神汚染は無くなっただろう。」




勇者はそう言いながらも、私の頭らや額やらにチュッチュッしている。




「精神魔法?一体だれがそんなことを?最近単独行動が多かったが、その時にか?」




「多分な。気になって後をつけてみたこともあったが、行き先は必ず王宮だったよ。」




チュッチュッ




「王宮!?王宮の人間がランバードに魔法を掛けたっていうのか?」




「それをこれから確認しに行く。」




チュッチュッチュッチュッ




だーーーーー!うっとおしい!!




「なんだか怪しい雲行きになってきたなぁ。あぁ、一軒家、遠退くのか……」




大袈裟に額を抱えておっさんは空を仰いだ。




一軒家?何の事だ?いやいや、私は悪くないぞ。見晴らしは良くしてきたけど……









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