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第22話 売り上げを清算せよ!

校内に「カフェ・ヤシマベース」をオープンしたミフネ、フブキ、サユリの三人。

初日は、つねに客が絶えない盛況だった。

ー--------------------------



それぞれの部活も引き上げ始め、カフェの窓から夕陽が差し込む時間帯となった。

「つかれた~。働くって大変やの~。」

「そうね、実際営業していたのは、昼休みと放課後のあわせて3時間程度なのにね」

初日の営業を終え、三人は、作業台のイスにへたり込んだ。

作業台の上は、客から引き揚げた空いたグラスや紙コップらが山積みになっていた。

これらを片付けながら、同時にオーダーもさばく予定にしていたのだが、今日は、絶え間なく客がやってきたため、ほとんど片付ける時間が取れなかった。

実際の営業は、想定して以上に頭と体を酷使するものだった。

「さあ、片付けにしよ。それに、売り上げの清算や、明日の商品の仕入れにもいかなきゃね」

夏日に近かった今日は、用意していた冷たいドリンクや氷が売り切れとなった。

「えー!またキャリーであの上り坂を運ぶの~?」

サユリは、作業台のグラスと紙コップの隙間に両手と頭を仮置きするかのようにうつ伏した。

実際のところ、ミフネは顔をあげ胸を張ったが、椅子から立ち上がる元気は残っていなかった。


「ミフネ、今日の売り上げはいくらやった?」

「そうね、そこからやっていこっか」

とりあえず、グラスはシンクに置き、紙コップはゴミ袋に詰め、作業台の上を空けた。

ミフネは、売り上げ金を数え、フブキは、伝票の合計金額を計算、サユリは来店者の名前を全校のクラス名簿にチェックを入れ転記した。

売り上げ金の合計は、伝票上の計算と一致し10,500円だった。

「105人の利用で、1万500円か~。これで、ミフネの受講費は返せるけど、うちらが立て替えた仕入れ代が回収できんのう」

フブキが心配そうにつぶやく。


「え~、ウチのお金返ってこんの~?じゃあ、明日から値上げしよう~!」

サユリが困惑の声をあげる。

「そんなことしたら、誰も来なくなっちゃうわ。私の受講費はまた今度でいいから、今回の売り上げは、立て替えてくれた今日の仕入れ代と、明日の仕入れ代にあてよう」

本来なら、ソフトドリンクは最低でも1杯150円ぐらいで売らないと、人件費や光熱費は回収できないのだろうが、校内の活動だからその分の価格を抑え100円で提供できている。

三人は、売り上げで私腹を肥やすつもりはないが、赤字を出し続けてはカフェを存続することはできない。

「でも、今日の来店者数は105人やで~。この調子でいったら、毎日5千円の収益が出るし、校長から出された『全校生が利用する』って条件も9日ほどで達成できるんちゃう~」

サユリが明るいのんきな声で意見を述べる。

「う~ん、そうね。今日は、初日だからたくさんのお客が来てくれたけど、この調子で今後も来てくれるとは限らないし……。うまくいくといいね。とりあえず、準備だけはしとかなきゃ。さあ、片付けと仕入れ!」

ミフネは座ったまま拳を振り上げた。

「そう言いながら、ミフネも立ち上がりよらんがー」

「そうなの、実は私もすっごい疲れちゃって……。少し割高になっちゃうけど、今日は駅近くの酒屋さんに配達頼んじゃおっか」

「やった~、片付けだけなら頑張れる~。明日にむけてがんばろ~」

ゆるい笑みを浮かべ、よろよろとサユリが立ち上がった。


た。

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