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第6話 眠り姫

◇第6話 眠り姫


気温が少し上がり過ごしやすい、春は新緑の季節。


武術大会(模擬試験)に向けて武術や錬気の訓練している。


身体に負荷掛け過ぎないように休息を入れている。


けれど、カレンの様子が変だ。休息を取っても少しか回復しないようだ、訓練すればするほど疲れが蓄積される。見ていて辛そうだ、多めに休ませても一向に改善しない。


訓練を止めるのに、まだ早かったが、ユーキは心配になったのだろう。

「今日は、これくらいして身体休めようか」


鈍いゴーキもカレンの異常に気づいていた。

「そうだな、俺も休みたいと思ってたんだ。止めようぜ」


「ハー ハー ハー ユーキ、ゴーキありがとう、私の為にゴメンね・・・ これで上がるね」

辛そうだ、ノンビリとしばらく静養させた方がいいか?



いつもの様子と違い嫌な予感を感じる、何も無ければいいけど、心配。





その日、夜


悪い予感は当たった。


寮長が廊下をバタバタと走っていく。

その後を大人達も追っていく、女子寮の方だ。


暫くして女の子を乗せた台車が通って行った。乗ってるのはカレンだ!

寮に帰ってきて直ぐに寝てたらしく、夕食に来なかったから友達が起こそうとした。いくら呼んでも起きなかった、それで意識がないことに気付き慌てて寮長を呼んだらしい。


行き先は、あの手術場だ、ここは病室だったのか(名札があった)

病室の入口の周りは人盛りが出来ていた、かき分けて前に出ると、沈痛の顔した5、6人の大人達がいた。暗い表情をして見ている。


俺は驚愕した。何もしない、そう何も処置しないのだ。


ユーキは何か知ってるようだ。


脳にある情報を俺の方へ流れるように接続する。


10年ほど前から発症する人がでた病、『眠り病』という病気があった。

同じころ、ここの孤児院も発症する人がでた。

罹るのは12歳未満の子供達で、発見された当初は年に数人いた。人数は少なかったが他の施設でも同様にあり、施設以外でも同じ症例は多数みつかった。施設や特定の地域の流行り病に疑念を抱く人もいたが、年を追うごとに減り、最近は発症する人が出なくなった。その結果解明するに至らず調査は未解決に終わった。


『眠り病』の症状は眠ったまま2、3日で亡くなる、その治療薬や対処薬はみつかってない。いまも原因不明の致死病だった。助かった例はあるらしいが、治療方法がないため運任せしかないそうだ。

国からは風土病と指定され原因も治療法も不明とされていた。



何もしないで眺めてる中、菜園長が怒気を含めて言い放った。

「院長、貴方は最近まで王都の本店にいたんでしょ。この眠り病について情報はないんですか?知ってる事、全部話してください」


慌てた様子で、すかさず周りに人に眼を向けた。

「な、な、何をおしゃってるのか分かりませんわ。副院長、技師さんも、そうでしょう、眠り病に知ってる事はないわよね」

急に同意を求められ、二人は慌てて頷いく。

すごく動揺していた。怪しい。


《何か隠してるのか?》


「眠り病は私達にもどうにも出来ません・・・・ 失礼します」


「貴方たち邪魔です。どきなさい!」

入り口に集まっていた子供たちに向かって怒鳴る、それは責任者・教育者として有るまじき行為だった。


寮長が集まっていた子供たちに。

「さあー 貴方たちも帰りなさい、後は私達がみます」


それでもユーキとゴーキだけが残っていた。一歩も立ち去らない決意を表して佇んでいた。


菜園長は良き理解者だった。

「彼女から離れたくない気持ちは分かります。私は貴方たちを、ずっーと見てきて知ってます、本当の兄妹以上の絆で繋がっていますからね。しかし、今は大人の私達が不甲斐なさに腹を立てるかも知りませんが、我々大人に任せてくれませんか?」

と頭を下げた。全員が驚いた、が俺はもっと驚いた。


だからと言ってユーキとゴーキは引かなかった、悪い予感を感じていたからだ。俺もだ。


覚醒するとかバレるとかの問題じゃない、一人の少女の命がかかってる。

俺は時間がない気がした、焦る。


強制的にユーキの意識と入れ替わる。


「僕とゴーキにカレンをみ、みさ・・・・・・・・」

(しまった・・・)


「ユーキ君、ユーキ君」


慌てた大人達にゴーキが説明している。よくユーキは失神する癖があるとか、しばらくすると起きるので心配ないとか。カレンに付き添うとか、何とか・・・必死に説得していた。


(ゴーキ しっかりしてるじゃーか。しばらく様子見)


強制的に意識を切替えると、ユーキの意識がついてこれず目を回すのを失念していた。


ゴーキの説得が終わったころ見はらかって起き上がる。


「ユーキ君 大丈夫ですか」

うんと頷き、固い決意で

「僕たちにカレンを看させて下さい。お願いです・・・」


「・・・・・・・・・」


「カレンを看させて下さい」


「分かりました、貴方がたはカレンの良き仲間で、親友なのですから最後の最後まで看取ってあげて下さい」

もう亡くなるのを決定したかのような言い回しである。


「では君たちにお任せしましょう。・・・何かあったら知らせるように」


菜園長は振り返り。

「子供達が頑張っているのです、我々大人達も責任を果たしましょう。まずは手掛かりがないか調べましょう、遅い時間ですが誰か街に行って聞いてみて下さい。」


「お二人にカレンの看病は任せましたよ、何かあれば呼んでください」

菜園長たちは小走りに急ぎ部屋を出て行った。




あれから4,5時間経過したころ、足音が聞こえる扉の前で間があって、コンコンと鳴った。ゆっくり落ち着いて菜園長が入ってきた。


「様子に変わりありませんか?」


「夜も遅いから隣の寝台で寝ても構いませんし、そばに付き添う事も許可します。院長に何か言われても心配しないで下さい」


「火事があると困りますから、灯りは必ず消してください」


菜園長は病気の事は触れなかった、動揺しないように言わなかったのだろう。

病室扉前で間を取ったのは乱れた服装を直すため、ゆっくり歩くのも動揺させないためだろう。きっと成果が無いのだ。それを隠すため、子供に悟られないための優しさの行動に違いない。


ふと疑問が沸く、何故、これほどカレンを親身になり心配する人が降格させられた理由が判らない。替わりに来た現院長の酷さ、カレンをさっさと見捨て帰ってしまう人間が責任者とは情けない。





深夜になって俺は寝台から起きる、ゴーキが寝てくれないのは困った。

窓から見える夜の星明かりは綺麗だ、薄っすら見えるカレンの前に座る。


強引に付き添うことを主張した訳があった、俺に確信があったからだ。カレンの体に気を流す、気脈を調べる。

「間違いない」




拙いながら、ほぼ全ての『錬気』を扱えるようになった。

毎夜・・・錬気は夜に誰にも知られないように毎日訓練していた。お陰で朝寝坊になりカレンに起こされるのが日課になってしまうほど訓練してる。

訓練していくうちに錬気の体系・分類の間違いに気付く、教官の説明は酷いけど操作・発動に概ね間違いはない。

錬気は簡単にいえば『気の波』だ、それ以下でも以上でもない。身体は波を発生させる機器、振動発生器と考えれば分かりやすい。

索敵はレイダー探知機のように気を放出して感知する技と勘違いしていた。気を放出すると他の気に干渉する、それを感知すれば探知は可能だった。だけど干渉した人にもバレる、それでは索敵の意味がないと思い知った。自分の位置を敵に教えるなんてただの馬鹿だろう。では何に使うかズバリ通信である、あれだ、超便利な『念話』機能ってやつだ。


索敵するには人が発する『気』を感じる受信機を作ればいい。ここでも発見と間違いがあった、人も動物も微弱な波を放出してることを気づいた、気装はその波を厚くしてまとっている状態。すべての人は微弱だけど気装していた。

ある時、索敵の感度上げる訓練中、水面に白い物が無数に浮き不規則に動いていることに気づいた。白色は気を放出している色だ、しかし水面を見ても生き物らしきはいない。生き物が見えないのに白くなってる、これは目には見えない生き物がいると示唆している。

植物は白くならない、白くなるのは動物だけだ、つまり目に見えない動物が確実に水面にいることになる。ここで錬気の考え方の間違いに思い当たった、『気』は身体全体から出ていると思い込んでいたが、もっと小さい単細胞自体が波を出すことじゃないのか?

仮に水面にいるのが動物系プランクトンで白色に光るとしたら、細胞内に物質か真核生物(ミトコンドリアみたいな生物?)から『気』を放出しているのではないか? 少し飛躍し過ぎた可能性もあるが・・・。

仮説はこの世界に電子顕微鏡はないから検証はできない、有ればこの世界に『錬気』が存在してる証明、解き明かされるだろうから残念だ。


憶測じゃなく事実を集積して真理を掴むまでに時間が必要か。考察はまた次回にしよう。



話しは脱線したけど戻そう、錬気の中にカレンを助けられる方法があると確信している。そして俺だけしか出来ないことだと考えていた。秘密の訓練の場所がカギになるだろうと・・・・・・



文章力はないので期待しないで下さい。名付けも面倒で○○A、Bさんと書き進めた結果、所々残ってる箇所があります。

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