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異世界旅行 ー46歳悪ガキの異世界悪戯旅行?ー  作者: 戸口 央田
第2章:異世界生活は出来るのか
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04_冒険者に登録しよう

よろしくお願いします。

こんな私にブラックメンターを!

レイのおかげで何とかその場を誤魔化せた。

今は冒険者ギルドとか呼ばれる場所へ移動している。

「ウルフやゴブリンに襲われやすいか…。嬢ちゃんも中々大変だな」

「僕は男だよ…」

「そんな強がりは良い。何かあったら遠慮なく頼れ、な?」

私服に着替えた門番の人に悟られるように言われた。

ほんと、女の子に見られているのか…。

「冒険者ギルドの案内もお願いするわ」

「はい!任せてください!」

フォレムが活気よく言った。

僕らは旅をしているけど食料が尽きたから町に寄ることになり、血の匂いは魔物に襲われて助けた時の返り血ってことで納得させた。レイが。

僕とレイはこの状況だと何か犯罪が起きたら真っ先に候補に挙げられると言われ、フォレムとレープルが登録しているという冒険者ギルドで登録することになった。

その場で聞いた軽い説明だと、ギルドで発行している依頼を受けて遂行する。

そして報酬としてお金がもらえるというものらしい。

騎士の人に問い詰められた内容だとこんな感じで終わった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そんなことを考えながら歩き続けて数十分。

木材を中心に建てられた大きい建物に着いた。軽く見た程度だと頑丈に創られているように見える。その入口は大きく作られておりその横に看板が掛かっている。

冒険者ギルドのシンボルかな?剣が二本とも中央に刃が交互に重なるように作られている。

「ここが冒険者ギルドです」

「ふーん…」

(なんか思うことある?)

『ぼろっちい。簡単に破壊できそう』

(本当にやらないでね…)

やったら逮捕よ。

中に入ると奥にカウンターがあり、左右に多くの人が椅子に座りテーブルに料理や飲み物を食べて談笑していた。

「私たちは依頼失敗の報告をしてきます…」

とそう言って、フォレムとレープルがカウンターに向かっていく。

僕らは僕らで騎士の人に付いていきカウンターの方へ向かった。

騎士と受付嬢が少し話をしたあと、受付嬢がこちらを見て、

「冒険者登録と説明を致しますね」

にっこりと営業スマイルでそう言った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「始めにこちらの紙に記入してください」

と今度は紙を二枚と壺にペンらしき細長いものを机に置いた。

「お二人の名前と戦闘で主に使っている武器や魔法を書いてください。緊急依頼やパーティの収集しやすくするために必要なものとなりますので、考えて書いてください」

「パーティって?」

「冒険者を集めて依頼を解決していく集団をパーティと呼んでいます。こちらでパーティの申請と作成の仲介もしているので、必要なんです」

ふーん、僕らには縁のなさそうな話だ。

「あんたは書けないから、私が代わりに書くけど良いかしら?」

「ん?…そうだね、代わりに書いていいよ。どうにもできないしね」

この場で出来ることなんて聞いて覚えることしかできない。

腕が無いなら代わりに書いてもらうだけだ。

その間、レイが書いてもらっている間は受付嬢が僕を冷めた眼で見られていた。

文字も書けない馬鹿なのかこいつ!みたいなことを思ってそう。

完全な妄想だけどね。

「書いたわ。これで処理して頂戴」

レイはそう言って書類を受付嬢側に渡す。

「確認しますね」

そう言って暫く黙読していた受付嬢は表情が硬くなった。

「あ、あの、この内容で良いんですか?」

「良いわよ。ロウもそうよね?」

「ん?大丈夫だよ、レイが書いたんなら。信用しているからね!」

にっこり笑ってそう言う。

「そ、そうですか…。分かりました、そのように処理しますね」

今だ表情が硬い受付嬢も納得した。ここまで硬いと仕事に影響出るよ?

どうでも良い心配だけどね。


「次にナイフを使って少量の血をもらいます」

受付嬢がそう言って机に小ぶりのナイフと二つの皿を置いた。

「登録時に少量の血を使うことになっています。血を利用した個人特定が出来る方法があり、違反者や登録解除にも利用するために必要なのです。手や腕でも構いませんので」

そうなんだ…、手どころか腕が無いけどどうやって血を出そうか…。

レイは淡々とナイフを使って、広げた左手を軽く切り裂いて血を出した。

その血を一方の皿に血を流して受付嬢に寄せた。

「ナイフに着いた血はこの布で拭いてくださいね」

「分かったわ。ロウは覚悟、良いわね?」

手渡された布でナイフを拭いてこちらに問いかけるレイは怖かったです、はい。

「レイ…?どこをやるの?」

「もちろん。・・・・・・・・左肩よ」

右手のナイフを逆手で持ち、僕の左肩を少し刺した。

「ぐぅ!…かなり痛いッ!」

「大丈夫よ。もう終わったから」

皿に血を付いたナイフを下に向けて数十秒間、滴らせる。

「これでいいかしら?量としては十分だと思うけど」

「むしろやり過ぎです!ヒール!」

受付嬢が急いで僕の左肩に緑色の光が集まり痛みが引いていく。

回復魔法ってあるんだね。

「ありがとう、痛みが無くなったよ!こんな魔法があるんだね~」

「はぁ、貴女は子供を殺す気ですか?…貴女も回復させておきますね」

「殺すわけ無いわよ、刃先だけ切り入れた程度じゃ死なないわよ」

レイの左手にもヒールを掛けてくれた。

20センチぐらい刺さってたけどねぇ…。

僕らの血を貯めた皿とナイフを持ち、数分後に戻ってきた。

登録作業は終わったらしい。

「冒険者カードを作成している間に説明をしておきますね」


受付嬢の説明が始まった。

思えばまともに休眠を取ったのはあの王城でボロ部屋から取っていないから説明を聞いている間はかなり眠たい。ダンジョンで眠ったって?全裸で血だまりの中で眠っているのはまともじゃないよ!

ともかく、必死に眠りたい衝動を抑えて聞いた説明はこうだった。

1.冒険者は依頼を受ける。それを成功させて報告すれば報酬をもらえる。失敗すれば罰則として違約金を支払わなければならない。

2.依頼は受けなくても所定の魔物を倒した証として討伐部位や素材を売ることができる。

3.冒険者はランクがあり、低い順からD、C、B、A、Sになっていて、ランクが上がるにつれて依頼の難易度も上がっていき、下位のランクは素材収集が中心の依頼、上位のランクでは魔物討伐が中心となり危険な依頼となっていく。

4.時には緊急事態が発生し、状況によっては緊急依頼が発注されることもあり、出動要請(と言う名の絶対出勤命令)が出ることもある。

5.冒険者は冒険者ギルドの名を貶めるような行為をしてはいけない。


まとめた内容を見れば普通にやらねぇだろ!って思うけど、実際の言葉だとやたら難しい言葉使いになって眠くなるし理解しにくい。あれだ、利用規約とか承諾書とかそんな感じ。

「なんか質問はありませんか?」

受付嬢の人がそう問いかけた。受付嬢って言っているのは、その人が女性なんだけどかなり美人だから。

少し焼けた肌に緑色の目、濃い青色の髪色に肩に掛かる程度の長さ。冒険者ギルドの制服らしく、水色のベストを着ている。その下はたぶん私服のを着ているようで地味目な色合いだけど着慣れている雰囲気がある。

「うーん、まぁ特にないかな」

そんなルールなんだねって感じ。

「ランクDの冒険者が相当強い魔物を討伐して素材を売ってきたらどうなる?売却拒否されるのかしら?」

レイがそう聞いた。

「いえ、ちゃんと素材は売却できます。ただ、証言者や確たる証拠が無ければ不正で討伐したという疑いがかけられることもありますので気を付けていただきます」

つまり、売ることはできるけどちゃんと討伐したの?って疑われるのか。

「あ、そうだ。ランクってどうやって上がるの?」

緊急依頼とかクリアしないといけないのかな。

あのモンスターな世界を狩猟するゲームみたいに。

「ある程度ですが依頼を完遂していくと試験をして頂きます。試験内容は依頼の遂行や冒険者同士の対決で行います。状況によっては変わることもありますので厳密には言えませんが…」

ランクは上げることは出来るけど、出来るかどうかの判断は受付の人に聞かないと分からないことだね。

「分かったよ、理解できた。質問は無いよ」

「では次に行きますね」


今度は透明の水晶を机に置いてこう言った。

「最後に魔法検査をします。この水晶を手で触れてください」

水晶…、あの水晶。役立たず扱いされるあの過去…。

新しい過去だけどね…。

「そうね、ロウからやろうか」

にっこり笑うレイは絶対に悪意を含んでる…。

「大丈夫よ、手が短いから手前に寄せるわ。良いわよね?」

「届かないなら寄せても大丈夫ですよ」

受付嬢が水晶を僕に寄せる。

うぅ、やるしかないか…。

切断した腕がくっつけられるぐらいに水晶は目の前にある。

腕を恐る恐る水晶にくっつけて反応を見る。

…相変わらず灰色に光った。

やっぱり無属性魔法しか適性が出ないらしい。水属性魔法も使ったのに…。

受付嬢はレイが書いた書類に何かを少し書いてこう言う。

「次はレイさん、お願いしますね」

「・・・・・・・・」

レイは黙って水晶に手を置いた。

あれ、透明のまま。反応なし?

「反応しないね、故障?」

「故障ではなく適正魔法無しですね」

サラサラと書類に何かを書いて淡々と言い放つ受付嬢、慈悲も慰めもないな。

「では、冒険者カードが出来ているかを確認しますのでお待ちください」


「これが冒険者カードです。お受け取りください」

暫くの間、鈍い銀色に光るカードを机に置いた。

右上の隅には僕の名前、左半分に大きく「D」と大文字で書かれている。

「登録時はランクDから始まる規則になっています」

「へー、でもやっと身分証は取れたわけだね」

ランクは二の次。街の出入りできる保証は手に入れたね!

次は、お金が一銭もねぇ。

お読みいただきありがとうございました。

まーた修正するでしょうね。どこかを近いうちに…。

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