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異世界旅行 ー46歳悪ガキの異世界悪戯旅行?ー  作者: 戸口 央田
第1章:異世界へ飛ばされました
27/60

18_魔物の脅威②

よろしくお願いします。

戦闘があまり始まらない…。

青白い光から現れたのはゴリラ。

今は両手を地面につけているが、それでもかなり体長が高い。

「ゴガァァァァァァァァ!!」

ゴリラは走り出し、右手を大きく振りかぶる。

「うおぉぉぉぉぉぉ!!」

ガントさんは盾を構え、ゴリラの攻撃を防いだ。

そして「撤退だ!訓練中止!!」と撤退宣言を下した。

「う、うわぁぁ!」「きゃあぁぁ!!」

クラスメイト達が悲鳴を上げて扉の方へ逃げていく。

中には腰が抜けたらしく、這いずってくる奴もいるが、

「くっ、捕まれ!」

近くで警戒していた騎士に担がれた。

皆が扉へやってくる前に左側へ走り、ゴリラを『解析』する。

------------------------

名前:ペイリルゴリラ 性別:雄 種族:魔物

体力:4000 魔力:500

STR:900 DEF:600


スキル

格闘術


称号

【ガーディアン】

------------------------


「はぁ…、はぁ…」

息切れをしながらもさらに『解析』を掛けていく。

------------------------

格闘術:肉体を武器に敵を倒す事を目的としたスキル。

筋肉量や身体能力、スタミナ等に影響。


【ガーディアン】:ダンジョンの番人として配置される存在。

 非常に強力な個体が多い。

------------------------


(魔力は少なく体力とSTR、DEFが高い。スキルの格闘術から考えると接近戦しかできない)

『でも生半端な攻撃じゃ通じないわね。どうすれば倒せる?』

扉の方を見ると、クラスメイトと騎士たちが集まっていた。

「なんで開かないんだよ!?」

「いやぁ!ここで死にたくない!!」

「あぁ…、もうだめだぁ…」

剣で扉の隙間を差し込んでこじ開けようとしたり、魔法で壊そうとしているがびくともしない。ゴリラに立ち向かう奴もほぼいない。

頼れないと判断し、ゴリラを見据える。

まだ、ガントさんが注意を引いてくれているから解析出来るけど、時間の問題だ。


(レイ、確実に倒せる、いや殺せる(・・・・)方法は思いつく?)

『簡単よ。溺死させましょうよ?』

そうできりゃあ楽だけど、簡単にはいかないはずだ。相手も生物。息を吸って生きているんだ。確実に暴れまわるはず。

『じゃあ、魔石は?そいつを破壊すれば魔物は死ぬんでしょ?』

確かにそうだ。魔物は体内に魔石が存在する。魔石は心臓と同じくらい重要な機能をしているらしい。

でもゴリラの姿を見た感じだと、体外に露出しているようには見えない。当然か。

「まとめ、ゴリラを倒すには溺死させる、魔石の破壊、魔法によるゴリ押しの三つ」

『でもそれらを達成するには私たちだけでは困難ね。誰が頼れるかしら』

今だ扉の前に群がるクラスメイトと騎士たちを見る。あの集団は当てにできない。


「ガントさん!手伝います!!」

大聖がしゃしゃり出てきて、ゴリラの後ろから乱入してきた。

来るとは思っていなかったのか、ガントさんは焦る。

「こっちに来るな!通用しないぞ!!」

「大丈夫です!はぁぁぁ!」

そしてそのままゴリラの背中に切りつける。

少しだけ静寂の後、ゴリラがゆっくりと振り返り大聖を見つけ、

「えっ、そんな効いてな…」

言い終える前にゴリラが左ストレートで殴り飛ばした。

「タイセイ!うぉぉぉぉぉ!!」

ガントさんが叫び、攻撃をして追撃されないよう注意を引いた。

一応解析を掛けると、

------------------------

名前:大聖 信弘 性別:男性 種族:人族

体力:10/700 魔力:147/1000

STR:600 DEF:500

------------------------

一応生きていた。が死にそうになっている。

鎧でたぶん死ににくくはなってたみたい。


『倒すことは賛成だけど、ちゃんと身体は動かせるの?』

(出来ないよ。あの咆哮だけで立つだけでも精一杯なんだ…)

座ってしまったらもう立てないぐらい足が震えている。

『じゃあ、私が身体を動かすわ。ロウは状況報告とアドバイザー、魔法の行使をお願い』

(分かったよ。ごめんね、頼っちゃって)

『続きは生き残っていたらね』

足の震えは収まった。深呼吸をする。二回小さくジャンプする。大丈夫、身体はちゃんと動かせる。

「とりあえず、身体全体に身体強化を掛ける」

(了解、あとは弱点の解析だね)

「そこにいると色々アイディアが出てくるわよね。じゃ、行くわよ(・・・・)

()は攻撃するたびに吠えるうざいゴリラに向かって走る。

お読みいただきありがとうございました。

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