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お腹の虫と食堂

「改めて、初めまして天野照殿。儂はこの学園の学園長をしておるジェラルド・ベルリオスじゃ」


「初めまして学園長先生。天野照です」


椅子から立ち上がり、学園長先生が自己紹介してくる。それに応えるように僕も自己紹介を返す。


「それで天野照殿、これからどうしたい?」


こちらに歩いてきながら質問を飛ばしてくる学園長先生。それにしてもどうしたい…か。


「取り敢えず、こちら世界にきてるであろう幼馴染を探そうと思います。それからの事は彼と相談して決めようかと」


さっきまで考えてたを口に出す。実際蒼眞がいた方が楽しくなりそうだしね。


「もう一人?お主の他にもう一人来ておるのか?」


「はい、多分巻き込まれてるかと。こちらに来る前に手を掴んだ感覚があったので」


「そうか…では、しばらく待っておれ。儂が魔法で探してみるとしよう」


僕の言葉を信じてくれたのか、学園長先生がそんな提案をしてくれた。


「すみません、ありがとうございます」


「気にするでない。元より迷惑をかけておるのは儂らじゃ」


謝罪と感謝の言葉を受けながら笑って返してくれる学園長先生。なかなか優しい人のようだ。


「儂はこれから探索のための魔法陣を書く。マグナード先生、悪いが誰も学園長室に通さないでくれ」


「わかりました」


「照君の事は、セラムに任せるとしよう。学園を案内してあげなさい」


「はい」


学園長先生の言葉に返事を返すサラさんとセラムさん。セラムさんは微妙に緊張してるみたいだ。


「では、行きなさい」


「失礼します」


「「失礼します」」


学園長先生の言葉を合図に僕達は学園長室を後にするのだった。


「それでは私は他の先生に連絡してきますのでここで失礼します。セラムさん、照君のことよろしくお願いしますね」


「はい、マグナード先生」


学園長室を出た後、サラさんは連絡事項を伝えるために僕達と別れた。


「じゃあ照さん。どこを回りましょうか、食堂、訓練場、寮などがありますが…」


その時、時報を知らせる鐘と、セラムさんのお腹が同時になった。


「あはは。それじゃあ食堂にしようか、僕もお腹すいたし」


顔を真っ赤にしているセラムさんに気にしていないように声をかける。セラムさんは答えてくれるように小さく頷いてくれた。




食堂に向かう途中も変な視線は感じたけど、セラムさんは気にしていない様子だった。


食堂は、昼ご飯を食べに来た生徒たちで大賑わいだ。注文をする受付カウンターに並ぶ人達は長蛇の列になっていた。


僕らも注文するために長蛇の列に並ぶ。その時横から声をかけられた。


「あら?照さんとセラムさん。学園長先生の件は終わったのですか?」


声をかけてきたのはさっき自己紹介してくれたウィルムさんだ。


「うん。それから学園を案内してもらうように言われて、その時にちょうど鐘がなってね」


「なるほどですわ、ご一緒しても?」


「勿論だよ」


ウィルムさんの提案に同意を返す僕。セラムさんも笑顔で頷いてくれた。3人で並ぼうとした時。


「あぁん?Fクラスの落ちこぼれどもじゃねぇか、なんで俺様の前に並んでんだ?そこどきやがれ」


ガラの悪そうな声が聞こえてくるのだった。



次回ようやく?戦闘です

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