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来世は異世界で  作者: 三日月
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閑話:旅行

ギルバートとエリンの旅行のお話。なんとなく書いてみたくなりました。




「ふぅ。久しぶりに来たな。エリン、疲れて無いかい?」



「えぇ。大丈夫よギル。」



ノルンが村を旅立ってから、久しぶりにエリンと二人で旅行に行こうという話になった。僕たちが来たのは僕の生まれた国でもある吸血鬼の帝国。確か今は兄上が皇帝をしているはずだ。




「ギル~、これからどうするの?」


コテンっと首を傾げて僕に訊いてくるエリンに僕の胸は高鳴るばかりだ!どうしてこんなにも可愛くて美しいんだろうか…出来ることなら今すぐにでも愛し合いたいくらいだ。



「そうだね…久しぶりに帰って来たし、兄上の所にでも行ってみるかい?」


「分かったわ~。それじゃあ行きましょっ!」


何も言わずにお互い手を絡め、ぴったりと寄り添いながら歩いていく。こんなにのんびりとエリンと過ごすのは最近出来てなかったから、ある意味新鮮だ。





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「止まれっ!これ以上は許可のある者しか立ち入れない。すまないが何か身分を証明出来るモノか、招待状などを提示してくれ。」



「んん?いや、とりあえず皇帝に会いに来たんだけど?通してくれないかな?」



「ならば何か証明できるモノを提示してください。」



「そういわれてもねぇ…」



困ったな。すんなり入れると思ってそんなの持ってきてないし。ギルドカード見せたって失効してるから意味ないし…。



「無いのならばお通しできませんので、お引き取りを。」



仕方ない……



「ならしょうがないね。力づくで通らせてもらう。」



僕はゆっくりと剣を抜き、門番と相対する。

兄上が治める今のこの国がどのくらい出来る・・・か見させてもらおう。



「なっ!賊だー!であえー!であ「ダメだよ。そんな隙を見せちゃ。」



彼が言い切る前に僕は彼を沈める。まぁ門番としては及第点かな。すぐに僕を排除しようとしにきたら個人的には合格だったけど。



「・・・ギル、普通に”皇帝の弟です。”って言えばよかったんじゃない?」



「んー多分信じてくれないんじゃない?兄上って僕とあんま似てないし。それに僕を知ってる奴が今どれだけ現役でいるか知らないしね。ま、今のこの国の力を視るってことで。」



「はぁ。ギルって戦うの好きよねぇ…あとでちゃんと埋め合わせしてね?」



「もちろん!それじゃあ、行こうか。エリンは後ろで見ているだけでいいからね?」



僕は剣を抜いたまま、エリンと共に城の内部へと歩いていく。次から次へと現れる兵士たちを意識を手放さない程度に沈めてから一人一人の弱点を教えていく。



「君、もう少し姿勢を前傾で低くしないと反応が遅れるよ?」


「君は肘が張りすぎだ。それでは無駄な力が入ってsまう。」


「君は・・・形はなってるけど力がないね。身体を鍛えようか。」



何人かは良い感じに実力を持った者たちが居た。まぁ沈めたけど。



「止まってください!ギルバート様っ!」



「ん?」



声の方向を見ると、厳つい顔をした量のある白い髭が特徴的な筋肉質の武人が居た。その背に帝國近衛兵を引き連れ。



「あっ!もしかして爺やかい?いやぁ老けたね!」



「はい。ギルバート様、お久しぶりにございます。そして奥様に関しましてはお初にお目にかかります。私、ウェルズでございます。」


「あら、ご丁寧にどうも。ギルの妻のエリンです。」



浅く頭を下げる爺やこと、ウェルズ。僕がまだこの国に居た頃は将軍をやってたっけ。あとエリン可愛い。



「それで。爺やは何しに来たんだい?」



「…はぁ。賊が城内で暴れていて、兵が次々と倒されているとの報せを受けてきてみれば、その犯人がギルバート様でしたので、挨拶に来たのです。

恐らくギルバート様のことですから”久しぶりだし、少し様子見を兼ねて暴れよう”とでも思ってこのようなことをしているのでしょう?」



「よくわかってるね!流石爺や!」



「そこを褒められてもあまり嬉しくはないのですが…それと、これ以上兵たちの心を折るのはやめて頂きたいのです。一人一人に欠点を伝えた挙句にボコボコにされては、相手を賊と思ってる分兵士たちの心に大きな傷が残ります。」



「なら心も鍛えようね。それに本当の実力者ならそれも糧に成長もするよ。」



「・・・。確かに。ですがやはり今後の業務に閊えるので、こちらで近衛兵を用意しました。こやつらで剣を収めてはくれませんか?」


ウェルズの裏の近衛たちを見る。やはり近衛だけあって兵のなかでも優秀な者なのが感じ取れる。



「・・・。いいよ。それじゃあ遊ぼうか。」



「ありがとうございます。…おい、全力で当たれ。でないと最悪死ぬからな。」



ウェルズ、僕は殺したりはしないよ?流石に。

剣を抜いて待ってると近衛の中の1人が斬り込もうとしてきた。見た目が一番若いことから、経験不足か。



「い、行きまっ「いちいち宣言なんていらないよ?」っ!!」


とりあえず剣の腹で殴り飛ばしてから元の位置に戻る。

なんか思ってたのと違くて思わずウェルズに文句が出る。



「爺や…こんなもんだっけ?昔の方が強かったよ?あの人たちはもう引退しちゃったの?」



「大半がもう隠居してます。流石に歳で動きも鈍くなってしまいましたので。私も引退したいのですがね・・・。」



溜め息をこぼす爺やに苦笑いしか出ない。が、それにしても近衛でこんなもんか…。

期待外れだ。


僕は剣を収め、改めてこの雑魚たちと向き直った。剣を使うまでもないと思い、素手で挑発する。

僕の意図することが分かったのだろう。一瞬怒りの表情を出したがすぐに収めて冷静にぼくの事を観察してくる。この辺は流石だね。それじゃあ



「一緒に遊ぼうか。」





---------------------------------------------------------------------------





「こんなもんか。」



「…更に腕を上げられましたな、ギルバート様。」


目の前に積みあがった近衛兵の山。とりあえず一人一発は殴ってふっ飛ばした。

やはり慣れない素手だと少々手こずる。うん、やっぱり今度から剣使おう。


「ウェルズもやる?」



「ギルバート様、御冗談も上手くなられましたね。」



「いや、割と本気だよ?」


軽く笑っていたウェルズにそう言うと、真顔で”私のような老体では死んでしまう”と言われたので諦めた。

とりあえず爺やの案内で兄上の居る場所まで行った。


爺やが扉を開けたその奥には、豪華な椅子に腰掛け、昔は付けていなかった眼鏡をし、つまらなそうに書類を処理している僕の兄、現クローフィ帝国皇帝:シュバルツ=カタストロフがそこに居た。



「兄上、久しぶり。」


「久しぶりだな、ギル。久しぶりに帰ってきて早々にやってくれたな。」



口角を少し上げて言う兄上に僕も笑顔で返す。



「懐かしくてね。つい…。」


「そうか。まぁそれはいい。で、今回はなんで来たんだ?あとお土産寄越せ。」


兄上…素が出てるよ…。しょうがなく僕はそっとお土産を渡す。


「いやぁ実はね・・・・・・」


兄上に旅行の事を告げて説明する。



「ほう、その歳で旅に出れるほど強いのか。お前の血が濃いのか?」



「そりゃ僕とエリンの子だからね!!それにノルンは僕よりエリンの方に似ているよ。

 ただ、戦い方は僕とは少し違うかな。僕は1対1が得意だけど、ノルンは複数相手の方が得意らしいし。」



「でも戦ってる時はギルそっくりよ?」



っ!!エリンが嬉しいことを言ってくれる!そうかぁ、僕に似てるかぁ



「・・・。あー、お前が親バカなのは分かった。そうか旅行か。ならこの国に居る間は城に泊まっていけ。出ていったとはいえ、お前は皇族だからな。誰も文句は言うまい。」



「ん。ありがとう兄上。そうさせてもらうよ。」



「シュバルツ様、ありがとうございます。」



「ウェルズ、2人を部屋に案内してくれ。」



「かしこまりました。」



兄上に退室を告げて、僕とエリンは爺やに連れられ部屋に案内された。





つづく・・・?

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