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来世は異世界で  作者: 三日月
28/72

閑話:観光




お久しぶりです。

閑話ですが、どぞ!





今日は5人で(・・・)帝都観光だ。

勿論5人目はノアである。いつもならノアの背には大きな漆黒の羽があるのだが、今は魔法で見えない様にしている為、周りからは普通の人間に見えてる。と思う。



先程からノアにチラチラと女性からの視線が伺えるが、ノアは全て無視して俺たちの後ろから一緒に歩いてる。



『全く鬱陶しいですね。あのような欲を剥き出しで。』



『でもノアって悪魔なんだろ?"欲"好きなんじゃ……』



『確かに好きですが、品が無いものは嫌いです。』



欲に品も何も無い気がするが、つっこまないでおこう。



今日の予定としては其々の興味ある場所に行くことになってる。

因みに、朝に門へ行って仮身分証を返却しといた。


皆の行きたい所は


レオンは目的の冒険者になれたから特に無いが、武器屋や食事処に。

アイリスとリリィは魔法関係の店や図書館に。

俺は勇者の作ったとされる、帝国の象徴である城に行くことにした。



途中々々で、露店の串焼きなどを食べながら観光していく。


30分ほど歩いて、ようやく武器屋に着いた。帝都が大きすぎて歩くのも大変だ。

区画整備はされているので建物なども綺麗に並んでいる。


武器屋は平屋で大体コンビニ2個分くらいの大きさだった。他にも武器屋はあるが、この店は高品質と種類が多いので有名らしい。



レオンは目を輝かせながら入っていき、それに俺らは続く


「いらっしゃい。」


店の奥のカウンターから声をかけてきたのは初老のおじいさんだった。



「おっちゃん!武器をみてもいいか!?」



「元気がええのぅ。ええぞ。落っことしたり壊さなきゃ好きに手に取って見ていいぞ。

だが、お前さんらはもう装備をもっとるようじゃが?」


人の好さそうな感じの雰囲気で話すおじいさんにレオンは好印象を抱いたようだ。

少し自慢げに自分の得物を見せた



「おう!装備は持ってるしこれからも相棒コレを使うけど、俺は武器を見てるのも好きなんだ!」



「そうかそうか。お前さんらの装備はイイもんじゃて、大切にな。」



「もちろんだぜ!」



すっかり上機嫌になったレオンは、店を文字通り隅から隅まで見て回り、一緒にいるのが恥ずかしくなるほど興奮しながら武器を眺める様に、リリィとアイリスは他人のフリをし、たまに話を振られる俺は諦めの境地でレオンが満足するまで付き合った。


途中で、リリィとアイリスが痺れを切らして先に図書館に向かうと言ったために

万が一に備えてノアを連れさせて、先に行かせた。因みにレオンは気付いていなかった。



「ふぅ、こんなにいっぱいの武器を見たのは初めてだぜ!」


満足気な笑顔を浮かべるレオンに苦笑しながら、一緒に店を出る。

カウンターのおじいさんはレオンの様子に笑いを堪えながら見送ってくれた。



「あれ?ノルン、リリィたちは?」



「はぁ、やっぱり気付いてなかったのか。レオンが武器に夢中になってる間に痺れ切らせて先に図書館に行ったよ。」



「え?マジか。悪いことしたなぁ。」



「まぁ、そんなに怒っては無かったから大丈夫だろ。それより早く合流しよう」



「おう。そうだな」



俺とレオンは少し歩を早めて、”帝立・中央一般図書館”に向かった。





--------------------------------




急いできたため、そんなに時間を掛けずに俺とレオンは図書館に着いた。

帝立と言うだけあってか、周りの建物よりも大きく作られており

見た感じ5階くらいまでありそうだった。



「うわ~、図書館だけでこんなにデカいんだなぁ。」


流石のレオンも呆気にとられた様子でそう呟く。



「そうだなぁ。…というか、この建物からアイリスとリリィを見つけ出すのか?」


自分で言った言葉に嫌気がする…。レオンも面倒くさそうにしていた。

ただ、やるしかないので意を決して図書館に入る



「うわ~・・・凄いな…。」



「お!すげーな!本だらけだ!」


俺たちの視界に映ったのは、見渡す限りの本棚とそこにぎっしりと並んでる本だった。

入ってすぐに、図書館全体の案内と階数ごとに置いてある本の大まかな種類が書いてある案内板があったので、恐らく2人が居るであろう魔法関係の場所を探す。



「魔法・・・魔法・・・あった!げっ、最上階だ…。」


「うへぇ、マジかよノルン・・・。」



勿論、この世界にエレベーターなんて便利なモノは普及してないだろう。いくら勇者の作った国でも技術の限度がある。

魔法で何とかなるかもしれないが、一般人も利用する図書館に、上り下りの為だけに魔法を使う者がいるとは思えないし、やるとしても魔力の消費が桁違いに多い。


つまり、階段を使う。というわけだ。



「・・・行くしかないな。」



「・・・そうだな。うし!行くぞ!」



気合いを入れて階段を上る。




・・・それから2人を見つけたのは約一時間後の事だった…。

因みに、居た場所は3階の歴史のコーナーだった。夜になってから気付いたが、ノアとは離れてても意思疎通が出来るのだから、ノアに聞けばよかったと思ったが、後の祭りだ。



「「はぁ、はぁ、はぁ」」



「あー、ゴメン。ノルンたちがあまりにも遅かったから、魔法関係の本読み終わっちゃって…」



「……遅い。」



「「ごめん。」」



アイリスはともかく、リリィは少しむくれていた。今回は俺たち(主にレオン)が遅かったので言い訳はせずに素直に謝っておいた。



謝ったことで、リリィの機嫌も少し回復した所で話を振る。



「あー、何か面白い本とか見つけたのか?2人とも。」



「あ、うん。アタシは自分に合う感じの事が知れたし、帝国とその周辺国の歴史とかも面白かったよ。」



「……魔法の本、エリンさんの本に、書かれていない事あった。でも、レベル的には、エリンさんの本の方が…上。」



「そうか。目当てのモノがあったならよかったじゃないか。アイリスは今度、時間あったら歴史とかを教えてくれよ。リリィも俺が使える魔法とかあったら教えてくれ。」




「え!?あ、アタシでよければいつでもいいわよ!うん。なんでも訊いて!」



「……わかった。なら、ノルンも今度、魔法の訓練、手伝って。」



「りょーかい。」



2人から了承を受けたのち、しばらく俺とレオンも図書館を周って、何か面白そうな本があるか探した。



図書館に籠っていたら、いつの間にか日が落ちてきていて、そろそろ出ることにした。

あいにく、魔法関係や重要度の高い本の貸し出しをやって無かったために、本を借りることはできなかったが

色々な本があるのでまた来ようと決めて、図書館を後にした。







「さて、もう夕方だし帰るか。」



「ん?ノルンは城に行きたいんだろ?行こうぜ?」



「いや、みんな疲れたろ?城ならいつでも見れるし…」



「行きましょ。アタシたちだけでノルンの行きたい場所いけないのはズルいもの。」



「……不公平」



「遠慮せずに行きましょうノルン様。まだ夕方ですし、なにかあっても私がついてればたいていは何とかなります。」



皆がそう言ってくれたので、お言葉に甘えて城を見に行くことにした。



夕日が照らす中、5人で歩いていく。

少しずつ飲み屋が開いていき、仕事帰りの人々がそういった店に入っていく中

帝都の中央に位置する、帝国の象徴と言われている城に到着した。


夕日がいい塩梅に城を照らしていて、幻想的な雰囲気を醸し出している。



「…綺麗だな。」


城はよく西洋にある感じの作りをしており、四方を濠で囲まれその中には水が張り巡らされていた。また、本城よりも少し低い塔も四方にあった。


城と道をつなぐ橋には衛兵が立っており、周囲も剣を携えた兵士により厳重な警備が敷かれている。




「すげーなぁ。門からでも見えたけど、目の前に来るとこんなにもデカいんだな。」



「そうね。流石、象徴とまで言われるだけはあるわ。」



「……ん。大きい。」



わたくしも初めて生で見ました。知識で知ってはいましたが、ここまで大きいとは思いませんでしたね。」




思い思いに感想を述べ、しばらく夕日の城をみんなで見ていると、城から一人の男性が出てきた。

隠しもしない雰囲気と携行してる武器で、兵士ではないとはわかった。

警備の兵士もその人物に軽い敬礼をしてまた仕事に戻っていることから、ある程度兵士にも知られている人物ということが窺える。




特に何かあるわけでもなく、その人物とすれ違い、その男性は帝都の夜の喧騒の中へと消えていった。



「…随分強そうな人だったな。」



「ノルン様も気付いていましたか。」



「そりゃ、あんだけ実力も隠そうともせずに居ればなぁ…」



「それもそうですね。それに、あの男性以外にも、面白い・・・者たちがいましたよ。上手く隠れてましたが。」



ノアがニヤリと笑いながら教えてくれる。ノアが面白いという程だから、相当だろう。ノアが求めるのは珍しさか興味をそそるモノしかないからな。しかもその基準が高すぎる。




「・・・そうか。ノアがそこまで言うならそうなんだろう。


さ、もう充分に城は堪能したから宿に戻るか。今度は俺たちの初めての依頼だからな!充分に休まないと。」




レオンたちが賛成した所で、全員で宿に戻るために歩み始める。

少しどこかから視線を感じた気がしたが、悪意もなく、すぐに外れたため気にせず宿に帰った。





夜、俺たちは思っていた以上に疲れていたためか、すぐに睡魔に誘われて深い眠りへと旅立った。








すいません。最近忙しく更新が滞っていました。


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