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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
終章 発展
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82話 やればできるじゃん

翌日も雪。

吹雪く事はなかったが、積雪は凄い。すでに腰辺りまである。


「家の周りくらいは雪掻きをしておくか。」


板を使って雪を寄せていく。中々に重労働だ。

こんな中、餌も取れないだろうし動物はどうしているんだろ?冬眠してるのかな?


家の周りの雪を外側に押しやり場所を開けた。

固定化の法を使ってある壁は腐ったりはしないが、雪が張り付いているのは嫌だ。

壁から部屋の温度を取られている気になる。

カマクラの事を考えると意外と保温性はあるのかもしれないが、離して風除けの壁にする。


ふと思って雪に意識を通して、土を動かすようにチカラを使ってみると動かすことが出来た。


「これなら道が作れそうだな。」


村まで作る事が出来るかどうかは分からないが、途中まででも作っておこう。

雪がやんだらやる事にはなるのだ。


家の前から先10m程意識を通して道を作る。土よりも軽い分楽に出来た。

これならもしかしたら村に着けるかもしれないと食料を持って道作りに取り掛かる。

水は要らないだろう。何せ周り全て水みたいなものだ。


道作りも半ば辺りまで進んだ所で一休みする。

休む場所として大き目のカマクラを作り、枯れ枝に火をつけ暖を取り、その火で軽く(あぶ)った干し肉を齧ってから一眠り。

雪を掻き分けながら来たのであれば体も温まっているのだろうが、チカラを使っているので疲れはしても暖かくはならないのだ。毛皮のありがたさが身にしみる。


小一時間程で目を覚まして、作業再会。


「今までにこれほどチカラを使い続けたことあったかなぁ。」


片手に松明を持って進んでいく。

手を使っているわけでは無いので出来ることだ。少しは温まれる。


「もう少しで逢えそうだな。」


しかし・・・村は今どんな状態なんだろうか?

背の低い家だし、見えなくなっているかもしれない。

間違って家を壊してしまったら怒られるだろうな。


森から出たあたりからは気をつけて行こう。

そう思っていたのだが、杞憂に終わったようだ。


村は簡単にだが雪掻きがされており、ところどころに焚き火がある。

屋根は雪を固めているのだろう。カマクラ状態だ。

出入り口と思われる所には板がある。風・雪除けにしているのだろう。

雪のおかげで普段よりもしっかりしたものになっているんじゃないだろうか。


まさか家の場所が変わっている事はないだろう。ミリヤさんの家に向かう。


「ミレイ帰ってきたよ。中に居るかい?」



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