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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
三章 発見
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68話 寝物語

「ふかふかで気持ち良いです。」


「がんばってこれが作れるようになってね。ま、その前にまずは簡単なタオルからの方がいいだろうけど。」


「そうですね。いきなりこんな大きなのは大変ですから、まずはタオルを作ってみます。どうやって作るのか教えてくださいね。」


「まずは糸を作ってからだね。ある材料を全部糸にしてから、それから形にしていこう。どうがんばっても時間はかかるんだから、じっくりやっていこう。」


長さにしてどれくらいになるんだろう?あるだけで足りるのだろうか。


「明日からまた出かけるから、僕がいない間にがんばってみてね。」


「え、また出かけちゃうんですか?」


「うん。旅をしている間に村があってね、そこで用事が出来ちゃったんだ。ついでに糸にする材料をもっと持ってこないと多分足りないからね。」


「やっと帰ってきてくれたのに、すぐいなくなっちゃうのは寂しいですよ。明日一日くらいは居てくれませんか?」


「ごめんね、どうしても急いでやっておかないといけない事が出来ちゃったんだ。今度戻ってきたらゆっくりしていられると思うから。ごめん、やっぱり明日には出かけないといけないんだ。」


「いじわるです・・・」


腕に抱きついてきた。女の子を悲しませたくはないんだけど・・・


しかし遅くなってケナフが枯れてしまっても困るし、ミーシャの事もある。ついでにナイフも作ってもらいたい。もしかしたら火炎様も分裂しているかもしれない。

一日くらい変わらないかもしれないが、それでも急いでおいたほうがいい。特にミーシャの為に。


「私も付いて行っちゃだめですか?」


「ミレイが居なくなっちゃうと、誰かが怪我したとき困っちゃうからね。ミリヤさんがちゃんと治療できるようになるまではがまんしてね。」


「そっか・・・そうですね。じゃ、代わりに旅の間の事を聞かせてください。」


「それなら僕が聞いて欲しいくらいだよ。ほんとにいろいろあったんだから。」


ゆっくりと話し出す。

自分が話し下手な事がとてももったいないと思った。

それでも順を追っていく。


最初に見たしたの世界は凄く広くてどこまでも続いていたこと。

そこに居た動物はこの近くでは見たこともないような物ばかりだったこと。

村に近くを流れている川が下に流れ落ちていく迫力。

最初に出会った小さな人が、土を美味しそうに食べていたの事。

最初に見つけた村で、水の中に不思議なものが居たこと。

次に見つけた村では女の人が少なくて、お嫁さんを探している事。


いつしかミレイは眠りについていた。

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