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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
三章 発見
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49話 相性って何?

「火を嫌がるって、ほんと?」


単刀直入いきなり聞いてみる。


「はぁ? 何言ってるの?私が知る訳無いじゃない。火って何?」


池は分かってても火は知らないんだ。その認識程度なら、火を嫌がらなくなってるのかな?


「覚えてないなら大丈夫かな? じゃ、一度点けてみるね。」


一歩下がって手のひらの上に火を一瞬だけ作ってみる。


「今のが火?一瞬じゃよく分からないわよ。でも、嫌な感じは感じてないわよ?もう一度しっかりやってみて。」


お許しが出た。今まで火を使ってきていないここでは薪など無い。

どうするかな・・・手の上で出し続けてみるか。


「どうです?何か感じます?」


一瞬だけとはいえ、火を出しても嫌な感じを受けていないんだ。わざわざ離す必要もないだろう。

しゃがんで、お水様の目線で火を出してみる。

しかし、これは普通にチカラを使うよりかなり集中が辛い。手に触れると熱いから”手から離した状態”で、”何も無い所に安定させる”のはかなり疲れる。


「これが火か~。なんかあったかいね。 うん、気持ち良いかな。」


お?真逆の反応。相当に意識に影響を与えている様だ。

癒しの中には”温もり”も含まれるもんね。


「だめだよ!」


手を火の中に突っ込もうとするとは思わなかった。あわてて火を消したから触れてはいないが、また倒れちゃったり蒸発しちゃったら大変だ。

抵抗が無さ過ぎるのも問題だね。この場合は常識の欠落かな?


「お水様は”水”だからね。火にあたってると、水は蒸発して無くなっちゃうんだよ?」


「あらそう?私には気持ちよかったけど?」


チカラで出したものだからかな?火と水のチカラを合わせるとどうなるんだろう?

今試すにはリスクが高いな。

また今度の課題だね。どこかでゆっくり確認してみよう。


「今度大丈夫かゆっくり確かめてみようか。今はごはん食べるために火を点けても大丈夫か確認したかっただけなんだ。そろそろ何か採ってきてくれると思うから、向こうでごはんの為の準備をしてくるよ。ありがとね。」


では薪を拾いに行ってきますかね。

今まで火を使っていなかったんだから簡単に集まるでしょう。


今まで火を使わずにどうやって食事してたんだ?

お肉を生で食べてたんだろうか・・・



結論。

普段は果実しか食べていなくて、肉を食べる時は池から離れたところに火を(おこ)していたんだそうだ。



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