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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
三章 発見
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36話 うまくいくといいな

久々に感じる文明のありがたさ。

閉塞感は感じてしまうが、隙間風は無い。


秋になってからは朝寒さを感じるようになった。

季節はどちらも同じように変わっていくようだ。

多少気温の変わり方に違いがあるが。


これが環境破壊によるものなのだろうか。

それとも異世界は気温が低めなのだろうか。


低めだとすると、冬が怖いな。

雪が積もった状態で食べ物を探すのは大変になるだろう。


人は基本的には裸足だった。

最近は履物を作るようになってきているが、雪の中を動くにはかなり厳しいだろう。


ミレイが何かするかな?


チカラを覚えてからのミレイは凄い。

思いもしなかった使い方をしてくれる。


これが才能というものなのだろうか。


以前は村の人相手にも萎縮していたところがあったんだろうと想像できる。

非力・無能とみられていて、ただ親子二人食べるだけで精一杯だったのだから萎縮するのも当然のような気もする。


その反動もあって、チカラを身に付けて他人に認められるのが嬉しいのだろう。

役に立てるのが誇らしいのだろう。


以前見下されていたのに、チカラを身に付けたのに他人を見下さないのはありがたい。

チカラの有無による差別にでもなられたのでは都合が悪い。


あの世界の人には、朴訥(ぼくとつ)でいてもらいたい。

こちらの世界のようにはなって欲しくはない。


そうならないようにしていきたいと思っている。

その為に文明を伝えて、チカラを伝えた。


ミレイならば大丈夫だと思っての事ではあるが、今後どうなっていくのだろうか。

自分のしたことが原因で争いなどおこってしまっては、取り返しはつかない悲しみに潰されるだろう。


勝手な思いで世界に干渉したことが、いい事なのか悪いことなのかは分からない。

判断する基準など無いと思う。


いいことだと思えるように見守って行きたい。



*****



今日一日はゆっくりしよう。

食事の後はドライブでもするかな。


街まで行ってブラブラしてみよう。

相変わらず馴染めはしないだろうが、空気を感じてみようと思った。


芝生で横になるのもいいな。

大自然に包まれている割に、そんなことをした覚えが無かった。

村にいるといろいろと落ち着かなかった。妙に声をかけられる。

何かをしていないといけない気になる。


とりあえず車に乗ろう。自分の足以外で移動するのは久しぶりだ。

先ずはそれを楽しもう。



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