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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
二章 出会い
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28話 もう落ち着いた?

家に到着。

獲物は空間転移で運んだ。今は燻製小屋に置いておく。

ミレイは抱っこしてきた。未だに僕にしがみつき、震えている。今まであんな体験は無かったのだろう。


震えが修まるまではこのままでいてやりたいが、飲み物くらいは用意しておきたい。

符術紙(ふじゅし)とナイフを転移で持ってきて、形を整えて血を付け式神を(つく)りだし、飲み物を用意させる。


落ち着かせようとミレイの背中をさする。

もう大丈夫だから。安心して。


湯が沸いたので火を消し、ハーブを入れる。(かす)かながらすっきりとした香りと少しの苦味のあるもの。おそらくこの世界特有のものだ。

茶葉やコーヒーはまだ見つけていない。


熱くては飲めないだろうから、(ぬる)くなった頃合を見てミレイに勧める。


「少しは落ち着いた?これ、飲んでみて。」


ぎこちないながらも少しずつ飲んでいる。

飲むことが出来るなら、もう大丈夫だろう。


「ごめん、怖い思いさせちゃったね。」


「いえ・・・それでもケイさんはちゃんと守ってくれましたから。」


そっと微笑むミレイ。強いな。


「もう落ち着いたみたいだね。それじゃ体を綺麗にしようか。血まみれのままじゃ、お母さんが驚くよ。」


「そうね、確かにこれじゃぁ驚かせちゃうね。近くに川ってあるの?」


「川じゃないけどね。体を洗うところを作ってあるんだ。行こう。」


風呂には水は張ってない。沸かす必要もないから貯水池で水浴びでいいだろう。

貯水池は汚れてしまうが・・・まぁ諦めよう。一応流れてるしね。


「ここ。川がちょっと遠いから、作ったんだ。上がったらこれで体を拭いてね。」


タオルを置いておく。


「これを作ったんですかぁ・・・凄い事しますね。」


「服も一緒に洗っちゃってね。」


服を脱ぎだしたので、一声かけて燻製小屋に向かう。この間に皮を()いで吊るしておこう。


皮を剥ぐのは未だにナイフだ。早く代わりを用意したい。

金属を作れるようになるのが一番いいのだが、黒曜石でもいいから見つけたい。

今のままでは見せられない。

村で肉を捌いてるなら、村の人たちは見つけてるのかな?

今度確認してみよう。



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