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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
一章 新しい生活
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2話 探索という名の散策

おちつかねぇ・・・・


異世界への扉というとんでもないものと、大自然に抱かれているすがすがしさで随分と鬱屈した気持ちや虚無感やらは無くなったが、帰れなくなるんじゃないかという心配が心にこびりついて焦燥に駆られる


暫く周りを軽く見て回ったりしていたのだが、動物は見かけることが無かった

植物は見知っているものもあるが知らないものもあった

虫は少ないようだ

動植物や虫など生きているものに関しては修行の一環としてかなり覚えさせられたので知っている

それでも知らない植物や虫が見られるあたり、やはりここは異世界で生態系も多少違っているのだろう


一度帰ろう


問題は扉をどうするかだ

このまま放置して、変なものに来られても困るのだ

かといって閉まってしまうともったいない気がする


とりあえずは人払いの法でもかけておいて、扉には木枠でも突っ込んでおこう

後は後日扉を囲って家でも作ってしまおう


手近にある木をカマイタチを何度も使って切り倒す


思えば修行というのもおかしなものだった

実際に仕事としてやっていたのは影を押し返すことだけなのだが、身に付けたものは火水風土空や式などの法術に体術、挙句に山に放り込まれてサバイバルという何の意味があるのか分からないものもある


法術はまだいい

実際に使うのは空の中の空間に干渉するものなので、それを使うための法術を覚えるための段階だともいえる

基礎からやっていなければ、覚えられなかったかもしれないのだから

だが、師も体術やらサバイバルなど役に立つはずが無いのは分かりきっているだろうに・・・

習っているときなどは悪霊相手に戦うんだと張り切っていただけに、実際にやることを理解して涙した


自分がやったことが虚しいことだと分かって、八つ当たりに弟子をイビってたんじゃなかろうな・・・


まぁ、これからこの異世界で役に立ってくれるだろうからよしとしよう


そんなことを考えている間に木枠完成

扉のふちが柔らかいのを利用して無理やり押し込んだ


筒を突っ込んだらどうなるかの答えが出た

自分の部屋が見える

試しに反対にまわってみると、木枠だけが見えた

この扉には向きがはっきりとあるようだ


帰って飯を食べよう

そして師に連絡を入れよう


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