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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
二章 出会い
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23話 一人ではない

さて困った。獲物に出てきてもらわないとどうしようもない。


予備の服がない。

今着てるのと予備二つ。それだけあれば十分だと3着しか作っていなかったのだ。

水洗いが出来るものではないので湿ったタオルで拭いて陰干しするだけだが、それでも替えたほうが気持ちいい。


今ある毛皮は熊やら猪やら、やたらと暑そうなものばかりなのだ。

今は夏。そんなもの着たく無い。


風の悪魔が出てきてくれると大きさも毛の感じもいいのだが・・・

趣味は悪いが。


しかし凄い名前だな。

"黒い悪魔"が"熊"のように、"風の悪魔"にも何か名前があるのだろうか?

それとも、ここでは"熊"という名前は無いのだろうか。


あと、神とか悪魔はいるのかね。

宗教観があるからこその呼び名だと思う。

黒くて羽のあるのが集団で襲ってきたら嫌だな。


森の中だけで生活してきていたから、他がどうなってるのか分からない。


草原に行くとライオンとかいるかな?

黄色の服もいいかもしれない。

虎は森では見てないな。どこかには居るのだろうか。



ミレイには、まず鍋をプレゼントしたい。


生食(なましょく)ではない食べ方があると便利だ。

根菜は火を入れないと辛いだろう。

あぁ、焚き火の放り込んで焼き芋でもいいのか?

アルミ箔に代わる物・・・無いだろうな。炭になるか。


完成させるには結構な日にちがかかる。乾燥やら二度焼きやらと工程が増えたのだ。

おかげで以前よりもずっと陶器と言える物になっている。

やり始めた時は本当に土器だった。土器だと水漏れが凄いし簡単に壊れるのだ。

作り直すのが追いつかないほどで、ちゃんとした作り方を研究したほうが楽だと思い知らされた。


家に帰ったら鍋を焼く準備をしておこう。

そして久しぶりに向こうの世界で風呂に入ろう。


こちらでも風呂に入れるように風呂桶を焼き上げたのだが、この時間から湯を沸かすのは時間がかかる。

これから土をこねているとかなり遅くなりそうだ。どうせ明日は向こうに行ってコンタクトを買いに行くのだから、向こうで済ませてしまおう。

ごはんはどうするかな。



あれこれと考えながら家に向かう。

一人の時ではありえなかった楽しさを味わいながら。



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