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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
一章 新しい生活
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1話  心の扉を開けましょう

生まれてから28年

こんなのを相手にやってきたんだなぁ・・・・


歪から出てきたウサギのようなものを見ながら、魂の抜け殻状態で思う


かわいいもんだなぁ


人に慣れているのか警戒心もなくチョコチョコしている

向こうとはいきなり違うところに出てきたはずなのに、驚いている様子も無い

ひくひく鼻を動かしてたり、たまに周りを見ているから、何か変だな?とか位は思ってるのかな


お? 寄ってくるよ

ほんとに警戒心ないんだなぁ

・・・肉食だったりしないよな?

見かけでは分からんからな

あくまで異世界の生物なんだ

どんなにそっくりでも、同じかどうかは分からん

でも・・まぁ・・・引退記念に家で飼ってやるかな

草食ならウサギと一緒に飼えば、異世界間のかけ合わせだ

それも面白い


とりあえず一撫でしようと手を伸ばすと、さすがに驚いたのか跳ねて行ってしまった

・・・異世界へ


なんで?

歪は閉じちゃってるんじゃないのか?

まだ開いてんのかよ!


ちょっと混乱しながらも歪だろうと思われるところに・・・・

何か無いかな?

さすがにいきなり手を突っ込むのは怖い


近くにあったライターを投げてみる


まだ繋がっている様で、壁あたりでいきなり消えた


手近に棒が無いので、仕方なく愛用の刀の鞘を突っ込んでみる

引き戻しておかしくなってないか確認

所詮飾りとして愛用しているだけなので、綺麗なものだ

何かあったらすぐ分かる


こんこん


見た目も叩いた感じも異常なし


生きているものが出入りできるんだからあたりまえか


もう一度突っ込んで範囲を確認

両手を広げて立って入れるくらいのサイズがある

周りはやわらかい感じだ


・・・筒を突っ込んで覗いてみたらどうなるんだろ?

面白そうだが生憎筒がない

思いつくのはトイレットペーパーの芯だが・・・まぁいい

素直に入ってみよう


何の違和感も感じず、潜り抜けた先は森だった


あぁ空気がうまい


家は田舎にあるのだが、それでも空気が違う

田舎だといっても人気が無い程ど田舎じゃない

外食に困らない程度には栄えている・・・


出入り口が分からなくなっても困るので、目印に刀を置いておく

何がいるか分からないところで手放すのもどうかと思うが、一応修行して覚えたものの中には護身に使えるものもある

どころか、割と攻撃的なものまであったりする

今まで使うようなことなど無かったのだが、初めて覚えてよかったと思えそうだ


手近なところで使ってみる

森でいきなり火を点けると自分が死にそうなので、カマイタチで木を切断

切り倒すところまではいかないが、斧でつけれるくらいの傷がついた

向こうと同じくらいの効果は出るようだ


幹を切り倒して目印を作るのも大変なので、枝をいくつか切り落として目印を作る

場所だけじゃなくて向きも分からないと困るからね

あと用心に歪に枝を一本突っ込んでおく

どうかいきなり閉まったりしませんように




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