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陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
二章 出会い
19/89

17話 まさかこの年で・・・by28

出かける準備をするので、用意が出来るまで怪我もしてるしミレイには休んでもらう。

やはり髪は脱色しよう。いろいろ聞くには、人に馴染むには特別では無い方がいい。

扉をくぐるのを見られるのは困ると思ったが、おとなしく目を瞑っているようなので一安心。


元世界に帰って急いで脱色。まさかこの年でこんな事をするとはねぇ・・・

あまりに焦っていて、毛皮のまま出かけるところだった。危ない危ない。


準備といってもこれくらいなんだけどね。

カラーコンタクト買いに行くには時間がかかる。所詮は田舎。今度時間を作って買いに行こう。


これはミレイを混乱させて細かい事をどうでもよくしたいという思いがあったが。

村の人にいろいろ聞かれても、よく分からないと言ってくれるとありがたい。



「準備できたよ。そろそろ行こうか。日が暮れちゃう前に。」


「あ・・・おはようございます・・・」


「はい。おはよう。」


汲んでおいた水を差し出す。

ほんとに眠っていたようだ。むにむに言いながら飲んでる。ここまで怖かったんだろうし、気疲れしてるんだろうな。


出かけるにあたり、武器は弓を持っていくことにした。刃物は目立つだろう。

あまりうまくは無いが無いよりはいいし、持ってておかしなものでもない。旨くすれば何か狩れるかもしれない。はずすと、すごいと思ってくれているだろうだけにかっこ悪いけどね。

矢は4本用意した。腰紐の後ろに刺しておく輪を作ってある。


あとは桶。丸太の中をくりぬいた物だ。重いが、ちゃんと組んで作る自信が無かったのでそうした。

これに食べ物を入れていく。取っ手には革紐を編んだもの。縄を作るいい材料ないかな?

まずは今あるもので、風の悪魔の燻製肉と赤い木の実を入れる。あとは道々取って行こう。


あと服。お母さんも着ていないらしいからね。服は持ってもらおう。


「ここからどれくらい歩いた所にみんなはいるの?」


「ん・・・たぶん、お日様が沈む少し前には()けると思います。あ・・・でも、来る時ゆっくりだったかもしれないので、もう少し早く着くかもしれません。」


1時間から2時間くらいかな?結構あるなぁ・・・怪我もしてるし・・・でも、抱えてて何かに出くわしても困るしなぁ・・・


「痛いと思うけど、がんばって歩いてもらえる?もう少し下に行ったらおんぶしていくから。」


「え。おんぶ?え、あ、いえ。歩いていきます。大丈夫です。」


「ん。じゃ、辛くなる前に言ってね。それじゃ、行こうか。」


「はい。。? あれ?髪の色、茶色くなってます?あれ?」


「うん。茶色くなったんだよ。黒じゃない。みんなにも黒かった事言わないでね?」


「はい。分かりました。でも、目は黒いままですね?」


「うん。でも、今度会う時には茶色くなってるかも知れないから、何も言わないでね?黒い色だって言うと、みんな驚いちゃうかもしれないから。」


「はい。黒い色って言わないほうがいいんですね?分かりました。」


ゆっくりと話しながら歩いていく。


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