表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陰陽師の憂い  作者: 高木 圭
二章 出会い
15/89

13話 罠に落ちた天使

昼飯の用意をしていると、悲鳴が聞こえた。

畑のほうだ。落とし穴にかかったのだろう。

時々何かが罠にかかる。

何もしなくても捕まえられるのはありがたい。今では落ちたウサギを2羽飼っている。

増えてくれるといいのだが、まだそんな気配は無い。当たり前か。


しかし不思議だ。悲鳴?この世界にも人が居るのか?それとも、似たような泣き声を出す動物がいるのだろうか?


この世界に来て二月ほどになるが、どちらにもまだ出会っていない。

いってみれば分かるか。

向かってみると、女の子が落ちていた。


・・・全裸で。


太ももに枝が刺さっている。罠の底に仕掛けた罠だ。

大型なら怪我をさせて弱らせれるし、小型なら問題無く生け捕りに出来るからだ。


しかしこれは可愛そうな事をしたな。血を流して気絶している。


土を盛り上げて穴から出して、枝を抜き取る。

血が盛大に出るが無視して水を掛けて洗い、火の法で傷を焼いて止血。


家の中に連れて入り、布団に寝かせてから治癒の札を患部に貼っておく。

痛みも治まるし、これで2,3日で治るだろう。


しかし何故ハダカなんだ?

この世界には服を着るという考えは無いのだろうか?


あまり見入るのも気が引けるし、汚れてはいるようだが体を拭くのも気が引けるので、そのまま布団の中に眠らせた。気が付けば起き出すだろう。


とりあえずはご飯の用意を続けよう。

匂いで起きるかもしれない。


鍋が小さいから二人で食べると少ないか。少し肉も焼いておこう。



*****



「美味しそうな匂い・・・」


彼女は目を覚ましたようだ。迎えに行こう。


「目を覚ましたようだね。大丈夫かい?ごめんな、動物用の罠に落ちちゃったんだ。」


「え・・・罠・・・てなんですか?落ちた穴はあなたが掘ったんですか?あと・・・ここは?」


まだおぼろげの様で、ぼんやりしているようだ。


「ご飯、食べるかい?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ