1.星は棚引く。
人々は、変わってしまった。
人成をくれるという約束を破り、
裏切ったのだから、
罰を与えなければ。
呪物コレクター風見アザミは、
遠縁から連なる、数多くの呪いにより、
肌は茶色でドロっと溶け、蝿が集っていた。
なぜ私が、身代わりに
選ばれたの?
私がこんなにも、
醜いからか?
もう私に供物をくれる
人もいない。
だからお前らは、
私と同じなってしまえ。
空には無が漂う、
夜がそれを呑み込んだ
と感じるほど、
闇が濃い。
宇宙は数字と、因果関係が
あり、ある星を0にすれば、
全てが無になる。
ある星とは、太陽のことだ。
そう、私は太陽を堕とす。
列京アリブラン学園の正午、
小さな肉の塊が、校庭に落ちた。
塊の上に烏の脚、
嘴で肉を啄んだ。
烏は、眼から黒い血を流し、
硬直した。しばらくすると、
翼を広げ、空へ羽ばたいた。
そして、町に肉片が降り、
数多くの生物を汚染した。
件の列京学園は、生徒会長の
指揮により、体育館への立て籠り
に成功している。
指揮能力の高さと、
混乱を防いだカリスマ性は、
確かに評価に値する。
しかしだ、なぜ裸なんだ!
私は裸である。
言い直そう、私は全裸だ。
なぜ裸であるのか?
その問いに答えよう。
何故ならば、その方が
生きていると実感できて、
気持ちいいからだ(ドヤッ。
列京学園の生徒は、
私の裸に慣れており、
何の反応も示さない。
あ、また会長全裸だ。
今日も、平和だな~
といった具合に
認識されている。
なんだかよくわから
ないけど、外がまずい状況に。
だけど大丈夫、私にはこれがある。
由緒正しい一振、
名刀の光影雫近、
学校に寄贈された日本刀を、
パクったのだ。
盗んだらイケナイだろ、
という意見もわかる。
でも、明確な理由がある。
その理由は…?
カッコ良かったから(ドヤッ。
私は一人、校庭に出た。
視線を上下左右を見回す。
遠くに煙が上がっており、
大変な状況なのがわかる。
校内には、多種多様な生物が、
肉塊に包まれ、蠢いていた。
とりあえず、斬ってみよう。
この刀、切れ味いいのだろうか?
「ズバッ」
効果音を自分で言ってみた(ケラケラ。
あれ?肉塊が斬れてない?
「ポキッ」
贋作だーー、どこが名刀?
光影…えっと、なんだっけ?
折れたから、駄刀、ヒノキの枝。
おや、あれは?
黄色いパーカーの後ろ姿を、
遠くに見つけた。
「あ、副会長。何か武器になるやつ、チョーダイよ」
声を張り上げて、呼びかけると。
腕で大きく丸のジェスチャーが、
返ってくる。
しばらく待つと、
消火器を重そうに抱える
副会長の姿が。
消火器を受け取り、
あることに気づく、
ちょっと待って、
駄目だよこれ。
「この消火器、期限切れだよ!」
「突っ込むとこソコ!?」
副会長の鋭いツッコミ、
流石は、私の右腕(ドヤッ。