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詩集 姫たちの物語  作者: 仲仁へび
3/3

03 詩 まよい姫の物語



「城が兵士達に囲まれている」


「もうここはだめだ。せめて私達の子供だけは…」


 ずっと ずっと さまよってる

 帰るべき場所 分からずに


 物心つく前

 逃げ出して

 頼れる人も

 先に倒れ

 私一人が

 生き残り

 ただ遺言だけ

 抱きしめた


「私達の可愛い姫」


「いつかお城に戻っておいで」


「それまでどうか幸せに」


 ずっと ずっと さまようしかない

 帰るべき場所 記憶にないから


 母の顔も

 父の顔も

 臣下の事も

 知らないまま

 ただ逃げ出して

 ただ助けられ

 ただ預けられ

 ただ世話をされ

 物心が

 ついたけれど

 何も分からず

 生き続けている


「ここで私達の人生は終わるけれど、いつか取り戻してほしい」


「このお城を、この国を」


「それまでどうか、我が子が無事でありますように」



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