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腰に巻き付く蛇

1部分目!

私は爬虫類が苦手だ。

あの地に腹を擦り付けながらも俊敏に動き、何処か神秘性を帯びていながらにして、生き物としての醜さも併せ持つあの存在が。


私は人間が嫌いだ。

自分の視野の限界を社会の限界だと思っているあの浅ましき烏合の衆が。


そう、だから、今私の目の前にいるこの男は私にとってもっとも嫌悪すべき存在なのだ。

そう、今ここ、ギルド報酬受取所に続く列に並んでいるその男は、あろうことかズボンのベルト通し(ベルトループと言うらしい)にまるでそこが定位置かというように蛇を潜らせ、己がズボンの落下を防いでいるのだ。



「お待たせいたしました。次の方どうぞってあ、え?!」



ギルドの受付職員がアホそうな声を上げた。

が、無理もない。今までにあったことものない変態との遭遇だ。


というか、私の好き嫌い以前にそもそもこのギルドは動物厳禁。

会員制の高級ギルドで建物は大理石、噂には少量のアダマンタイトも含まれていると聞く。

ここは、一流冒険者の集う場であって決してペット連れ(?)が来るような場所ではない。

...まぁ、身なりは良いようだが。



「ぁ、あの~、お客様、当ギルドは動物同伴でのご来店は禁止しておりましてその~」



ふむ、いやに弱腰だな。もっとガツんといってやれ。



「?...あぁ、君、新人さん?」



「え、あ、はい。つい、3日前に中途で」



なるほど。それ故の弱腰か。

確かによく見てみれば、胸元の名札に見慣れないマークが貼り付けてある。



「あー、だからか、すみません、驚かせて」


新人じゃなくても驚くわ。


「あ、いえいえ、それでは失礼ながらご退出を__」




「支部長、呼んでくれます?」




「えっ、」


たった今、新人であることが判明した受付職員は目の前の客が何を言ったのかを測りかねているようだ。


まさか、この蛇変態、クレーマーの属性も持っているのか!

なんてやつだ。許せん。


「いえ、お客様それはちょっと... 」


「いやいや、大丈夫ですよ。僕、支部長と知り合いですし」


「いやー...」


なるほど、極めつけはホラ吹きか。はぁ。


「とりあえず大丈夫なので、支部長呼んッ__?!」



「ガバッ!!」



「おい、男。後ろが詰まっている。ここは動物厳禁、そういうルールだ。支部長かなんだか知らねぇが、ここは決まりの守れねぇやつの来るとこじゃねぇんだよ」


私は男の手を掴んでそう言った。



「...なるほど、どうやら知らず識らずのうちに人様に迷惑をかけてたみたいだ」


「済みません少女、面倒をかけたようで」


あ?少女?こいつ今、私のこと少女って言ったか?


「ただ、済まないのですが、その手を離してくれないですか。でないとそろそろ__」




「シャッー!!」



「この人が起きてしまう...と言おうとしたんですけど。」


















2部分目も頑張る!

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