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5 喧嘩を買いました・・・執事が

「シーフ男爵、バンディット子爵、レギオン伯爵・・・」


執事が名を上げるたびにお貴族様の顔色が悪くなっていくね





しかしなんで中央に来たことがない執事が高位のお貴族様の顔と名前を知っているんだろう?


それよりもただの男爵家の執事だよ?




普通なら王様からの


「捕らえろっ!」


の一言で近衛兵っていうの?、が集まってきて縄でグルグル巻きにされて牢屋に一直線になるんじゃないの?




なのに誰も何も言わない


恐怖に固まっている


なんかおかしくね?



まあそう思っても所詮は子供


ただ流れに身を任せるだけだった



・・・所詮は子供だから、大人が一杯いる場所で何かを主張できるほど強くはないんだよ





「・・・以上が国王陛下のお考えに異を唱えた者の名になります」


ようやく執事による断罪が終わった




呼ばれたお貴族様は顔色が真っ青だった


反逆者とされたから





国王陛下も真っ青だった


だって問題だって言われている貴族を処罰しないと自分の権威が失墜するのだもん




どうなるか最後まで見てみたいけど腹黒執事がボクにとどめを刺すように目くばせしてきた




「え~、先代が死んじゃってすみません、子供に負けるような帝国に手こずってすみません」


そう言う大広間にいた貴族全員がギョッとしてこちらを見た




うんうん


掴みは取れたね


皆が聞く体制になったのでかねてから用意していたセリフを言う



「ボクでは男爵に実力不足なのでコレを返します」


そう言って男爵家の証明でもある短剣を床の上に置いた




この短剣は初代男爵が当時の国王陛下から任命された時に渡されたものだ


つまりは男爵の証明


代々受け継いできたんだね


それを返すというのは男爵位を返上するってことだ





辺境で貧乏に喘ぎながら命を賭けて国を守れ、とかふざけているよね


中央の貴族は安全な所で文句を言っているだけ


だったら爵位と領地は返すので今度は中央の貴族が頑張ってくれ


そう言うこと




返すものは返したことだしもう用はない


だから執事を連れて大広間から退出しようとした






そうしたら


「ま、まて!」


とか王様の隣に居た人が言ってきた




いや待てと言われて待つ人間はいないよ?


構わず出ていこうとしたらようやく近衛兵っていうの?、が動いて通せんぼした





大広間から出るための大きな扉があるじゃん?


その前に立ち塞がったてんだよ




帝国に攻め込まれた時には動かないくせにこんな時だけはすぐ動くんだね




「若、あれを見せてあげたらどうでしょう?」


執事が言ってきたので


「アースランス!」


と魔法を使って近衛兵の目の前に岩で出来た槍を作り出した




謁見の前に言われていたからね


合図したら魔法を発動させてね、って




そうしたら近衛兵が扉から飛んで逃げていった



なぜ?


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