見えて来た拉致問題
(2025年3月23日3時27分)
朝比奈カオルは【司懿】特別監察官等と共に、
小型潜水艦に乗せられ別の基地へと出航した、
残された基地司令官 王凱は、残った実験体が入れられた
特別な檻の前に来ていた、この特別な檻に入れられて居たのは
獣化人間タイプの実験体レベル2の者だ、まだ遺伝子強化剤を注入してから
7日に満たない6日目の被験者に成る。
{レベル1=1~3日 レベル2=4~7日 レベル3=8~9日
レベル4=10日目 それ移行=完成体と呼ぶ}
基地司令官王凱は、何を思ったのか?
その被験者が入れられている特別な檻の鍵を開け始めたのだ。
さらに別の被験者が入った特別な檻の鍵まで開けてしまった。
「うぎゃあぁ!!」
するとやはり、王凱は、中に閉じ込められていた
実験体に襲われ、喉を食いちぎられ殺されてしまった、
更に死んだ王凱を二体の被験者はむさぼり食い始めてしまい
後には血だまりと骨だけが残っている。
(3時29分)
この基地の指令官は死んだ、
だが今も第2防衛エリアでは、今村班がもう直ぐ来るだろう
応援の者達を待ちながら、戦っていたのだ。
「隊長、まだ来ないんですか?」
「何、応援を充てにしてるんだ長田、
ここに居る者達だけで、奴等を蹴散らす、
そう言う気合でおらんと、殺されるぞ。」
「そうは言ってもですねぇ。」
「馬鹿野郎、くっちゃべってないで
狙いを付け撃ちやがれ!」
しまりの無い事を口走る長田は、
他の工作員から怒声を浴びてしまったのだ。
暫しの間、無理せず、敵に攻撃を極力させず、受けず、
のらりくらりと時間をかけ、ダメージを最小限に留めていた、
するとやっと味方の応援が到着し始めたのだ、
先にやって来た者達から、配置に就き、援護が入り始める、
次第に増えて行く味方部隊に、敵部隊の一部が突然逆方向へと
逃走を始め、それを目の当たりにした他の兵士達も志気がダダ下がって、
罪恩徳では収集が付かなく成り、
自らも逃げに回ると、そこを追撃し始めた今村班の者達が、
容赦なく射殺し、敵工作員達は一気に崩壊する事と成った。
応援に来た、21名の者達と合流した今村班の者達は、
比較的負傷度の高い者達6名を地上に撤退させ、
軽傷者4名は引き続き地下へ残る事と成った、
合計で29名の部隊として今村隊長が指揮を取り奥へと進む。
やって来たのは、第三エリアを抜けた場にあった、
悍ましい広間だった、とてもその場に居られない程の
悪臭が漂い、地面に夥しい血だまりがあり、
奥には大量の骨と思われる物が積み上げられていたのだ。
「おいっ、何だこりゃあ!」
長田が大きな声でそう叫んだ、
今村班の者達が手分けして、骨の様な物の正体を
調べに近寄ると、そいつ等が現れたのだ、
「ギャアァ!」
突然襲い掛かかられた今村班の一人が、
大きな手ではたかれると、顔中血だらけに成り
顔面を何本もの長い爪で切り裂かれたのだ!
突然の襲撃にも関わらず、ベテランの者は慌てず
その毛深い裸の男に近付くと、至近距離から
サベージ 212 散弾銃を撃ち
そいつの胸に風穴を作ってやったのだ。
風穴を開けられたにも関わらず、倒れずに移動し始めた事には、
それを見て居た者達から、
まさか! なぜ! 等、色んな思いが噴出、
近くに居る工作員達に、下がれと指示を出し、
安全を確認すると更に頭に向け散弾銃を放ち撃破!!
それに似た者を見た事がある者も居た、
その者は冷静にもう一体の裸の男を視認すると、
その個体に向け容赦なくM240G機関銃を撃ち始めた。
バババババババババババババババ
7.62mm×51㎜のライフル弾が容赦なくその男を
貫き、身体を破壊して行く、
瞬く間に胴体を境に上下にブチ切られ、ぶっ倒れた、
見ると、ゾンビの様にまだ動いて居る、
それを見た者は、今度は頭を狙い撃ちハチの巣にしてしまったのだ、
頭を木っ端微塵にされると流石に動かなく成った。
この場にあるのは、間違いなく人間の血と骨だと分かると、
【ABBA】工作員達は皆、しばし黙祷を捧げお辞儀してから
先に進み始める。
負傷した一人の顔に受けた傷をじっくり見ると、
顔面に4つの爪で切られた跡があり、
6㎜程度の深さで切られている様だ、
顔面全体を斜め上から下へと切られて居る為、
非常に治療がしにくく、ここでは治療は無理だと判断し
治療が得意だと言う工作員に簡易な治療をさせてから、
二人で地上に撤退するよう指示を出す、
そうして今村隊長達は先へと進む事にした。
次にやって来た部屋には、沢山の檻が見え、
その中に裸の人間が何人も入れられて居るのを発見、
それを知った、今村隊長は。
「あなた達が何処からか連れて来られた日本人ですね?」
そう檻の中の人達に尋ねると、一人の男性が
「はい、私は陸自第九師団所属 春川一層です。」
そう答えて来たのだ、更に
「私は柴田防衛事務次官の命を受けた、
私の上司である松永3佐に命じられ、
八戸市にある事務所に呼ばれたのです、
するとそこで出された飲み物を飲む様進められ、
飲むと急に意識が朦朧として、気が付いたらこの檻の中に...」
そんな情報が入って来た。
今村隊長は、聞かされていた情報が正しかった事を知ったのだ。
直ぐに、この檻の鍵を見つけ出し、出してやろうと。
「皆聞いてくれ、何処かに檻の鍵がある筈だ、
優先して探そう。」
「了解です隊長。」
皆、周辺を探索し始めた、
しかし鍵は中々見つからない、
仕方ないので、捜索する範囲を広げ
何処かにある筈の鍵を探す事にする、
この場に5名を残し、
この悪行の証拠を取っておく様にと命じ、
引き続き鍵を探させながら、
檻の人達を護衛させる指示を与え、今村は
残りの21名者達と、奥へと進み始める...
奥へと進んだ者達がやって来たのは、もぬけの空に成った指令室だ、
前に進み出て、中の様子をぐるっと見たのは、
今村隊長だ、今村は、ここが指令室だったと言う事を
席の配置と、ディスプレイ、通信機器等により理解すると、
敵はもう逃げたか、何処かに待ち伏せしているか?
とにかく敵も追い詰められている事を知ったのだ、
そして、
「皆、この部屋を隈なく調べてくれ、何か出て来るかも知れん。」
そう言うと、自分も、司令官の席だと思われる場に来て、
その周りをごそごそと調べ始めた。
暫く調べて居ると、server等のcomputer securityに強い工作員の一人が、
ロックが掛けられていた敵システムの立ち上げに成功、
システムの中を見る事が出来る様に成り、その中にあった
檻の電子ロックを外しドアを開ける項目を発見、
その事を今村隊長に報告して来た。
「今村隊長、檻のキーを見付けました、
あの檻は電子ロックキーでも開く様に作られていました。」
「おお、見付けたか、それでは俺は、
檻が在った部屋へと戻る、後3名程、ついて来てくれ、
残りの者は引き続き、この場の探索、まだ残ってるかもしれない
敵の不意打ちに気を付けながら行動してくれ。」
「了解です。」
そう言い、指令室に居る者の中から3名を連れ、
檻がある部屋へと戻って行った。」
今村隊長達が戻ると、檻の電子ロックキーが外れ
外へ出されている捕らえられていた人達を、
残っていた5名の工作員達が世話をしていた、
ここには衣服が無かった為、取りあえず
自分達が来ていた、防弾ベストや、
コンバットシャツ等を着せている所だった、
囚われていた人達の数は、全部で7名、話を聞くと、
つい最近捕えられ、最初に連れて行かれた所は、
何処かは分からなく、そこで薬を飲まされ、
気付くとあの檻に入れられて居たらしく、
あの檻で気付いてからは、まだ2日位だと話てくれた、
自分達を遺伝子強化の実験に使用するとの話を聞かされていたらしい。
檻の中に入れられてからは、水しか与えられてなかったらしく、
女性の囚人等は、衰弱が激しく、一人で立てない程に
弱っていたので、そう言う人を、工作員達に手を貸させて、
8名の工作員達に地上まで護衛し連れ出す様、
今村隊長は指示を出したのだ、
準備が整うと、囚われていた者7名と
工作員8名で、地上を目指し行動を開始した。
今村隊長が司令室に戻ると、直ぐに
地上への連絡をする事となった、
「長田、地上に連絡を!」
「了解です、今村隊長 それで何と?。」
「只今、地下で檻に囚われていた日本人の救出に成功、
7名の者を、8名の工作員と共に地上へ向かわせました
直ぐに対処する様、要請します、尚、
7名の日本人の内、2名は陸自の人間で、上司の命令が元で
此方に捕らえられたと述べていました。」
「了解です、余り時間は残って居ませんが
引き続き作戦を続行して下さい。」
「了解。」
(4時3分)
今村隊長含め19名の工作員達は、他に何か無いかと
隅々まで捜索したのだが、結局何も見付けるまでには
到らなかったのだ、最初のルールに作戦のリミットが
4時までと言う事が設けられていたので、
もうこれ以上の時間は掛けられ無いと今村隊長は、
ここでこの作戦を切り上げる指示を出したのだ。
外に連れ出された、囚われていた者の中に、
陸自の上司からの命令が原因でここに捕らえられていた
2名の者が居た、その者達は外に連れ出すと同時に
【ABBA】工作員と共に、脱出用トレーラーに乗り
基地へと撤退、その他の囚われていた一般人達は、
【ABBA】本部に居る人的戦闘工作の総責任者【寺内 大蔵】からの
要請を受け動いた真柄国家公安委員会委員長が、
横浜県警本部長に、助け出した一般人の保護を要請、
これを受けた本部長は、現場の指揮を取る綱本課長に連絡、
地上で警戒していた警察官達は、
助け出された半裸の一般人5名を無事に保護したのだ。
後から出て来た残りの今村部隊を、
前線基地に使用していたトレーラーに乗車させ、
関東支部最大の大宮基地へと撤退する事で、
この作戦は終りと成った。
その様子を民間人の一人が偵察していたのだ、
名前は安土智也、職業不定の情報屋だ、
その安土が、情報仲間から、横浜赤レンガ街で、何やら
始まった様だと言う連絡を受け、金に成りそうな事を
偵察しに来たと言う所だ、その安土が、5名もの半裸の人達が、
警察官に助けられている様子を捉え、映像に残していたのだ、
勿論、倉庫から出て来る大勢の武装集団、それに
怪しいトレーラー等、これは絶対金に成る、
そう直観を働かせ、助けられた半裸の人達の方へ行くか?
武装集団を乗せたトレーラーを追うか? の判断をしていた、
結局、武装集団が乗り込んだトレーラーの方が面白そうだと
今は、愛車シビックタイプRcustomに乗り、追いかけていた。
知られない様に、ついて行くと、そこは埼玉県大宮市にある
ビルの地下へとトレーラーが入って行ったのだ、
周りを見渡しても、どこもおかしくは無く、普通のビルの様だった、
ただし、トレーラーが入って行った箇所には幾つもの
監視カメラが設置してあり、近くへ行く事は出来なかったのだ、
取りあえず、場所が分かったので、
安土は自分の寝床へと帰って行ったのだ。
(現在2025年4月13日)
朝比奈カオルが敵に捕らえられ、連れて行かれてから
3週間の月日が流れていた、あれから朝比奈カオルの行方は
全く掴めず、横浜赤レンガ街にある、
あの倉庫は陸上自衛隊練馬駐屯地から来た第1師団の隊員に
封鎖され、現在は誰も入れなく成っていて、地下基地で行われた
数々の事柄は国民に伏せられ、今だ情報は漏れて無い状態だった。
勿論これに関与しているのは、
✖〇党放置会系の議員連盟と繋がりがある
柴田防衛事務次官による売国行為だろう、
実際に命令を受け、事に当たって居る自衛官達は、
まさか自分達が売国行為を働いて居るとは
夢にも思ってはいなかったのだろう。
現在の日本の内部には、この様な者も沢山存在し、
実際にこの様な、おかしな事が起こって居た。
こんな状態だったのだが、(10時15分)
今だ、入院していた三上の元に、珍しい奴がやって来た。
「よぉ、元気か三上!」
突然三上の元にやって来たのは、三上が偶に仕事を頼む
情報屋の一人、安土だ、
その安土が、死にかける程の大怪我を負い、
今だ一人では立てない三上の元へやって来たのだ、
どうしてそんな自分の所へ来たのか? 三上は聞いて見た。
「何だ安土じゃないか、
今頃見舞いに来てくれたのか?」
「おいおい、三上、 今頃はキツイぜ、
お前が怪我した事を知ったのは、つい最近の事だったんだからな。」
「ははは、そうか、しかし、良く俺の事を思い出してくれたよな、
何か金に成る事でも見付けたのか?」
「分かってるじゃねぇか三上、
早速だが、この情報を買わねぇか?」
「アホかお前、今の俺の状態を理解して無いのか?」
「いや、お前の怪我の原因、敦森衆議院議員が係わってる案件で、自衛隊の中から若く優秀な奴を選び出し
ある実験に使ってると言うのを嗅ぎ付けたんだが、
俺としては、敦森に恨みがあるだろうお前に、
真っ先にこの情報を売ってやろうと、持って来たんだが...」
丁度、その話を三上の面倒を見に来た枝窪が、
三上の個室の外で、立ち聞きしていたのだ、
何も話さない三上に苛立ったのか、ドアを開けると。
「買いましょう、その情報。」
枝窪が入って来るなり、安土に向かいそう言って来た、
安土は枝窪とは面識が無く、誰だこの女は?
そう言う思考で、三上を見た。
すると三上は、
「えっと、こちらの女性はだな、何と説明すれば良いかと言うとだな。」
そんなまどろっこしい説明をし始めた三上を押し退け。
「私は枝窪、三上君とは大学時代からの親友って所よ。」
「へ~ こんな美女の親友が居たのかよ三上、
俺には隠してたんだな!」
そんな事を言われ、三上は、
「いや、あのだな、枝窪の事を話す機会なんて
無かったじゃないか安土。」
「ははは、冗談だ三上、こうして、もう
知り合いに成れたんだから全て許そうじゃないか。」
「あのなぁ。」 何か言おうとして止めた三上は、
安土の言葉に呆れてしまったようだ。
そんな状態だったが、枝窪が話を再開して来たのだ。
「所で、あんたが先程言ってた、情報、
売るの売らないの? どっちにすんの?」
そう、安土に詰め寄ったのだ、間近まで近付いた枝窪は、
三上と同じ年とは思えない程の美貌を保っていた事から、
「三上とは親友だと言ったね。」
「ええ そうよ。」
「付き合ってはいないんだよね?」
「付き合いって色んな付き合いあるけど、
男女の付き合いはしてないわよ。」
「ほっほ~~♫ いいねぇ、良いよお姉さん、
売りましょう、売りますよ君になら。」
何を思ったのか知らんが、やたら機嫌が良く成り、
そう言ったのだ、三上は止めといた方が良いぞ、と言う感じで
安土を見たのだが、枝窪の怖い目が三上を黙らせた。
「では幾らで売るつもりなのその情報。」
「そうだね、君になら50と言いたい所、40で良いよ。」
「もうちょっと頑張ってよ、お兄さん♪」
「うっ、良し分かった大サービス30でどうだ!」
「あと一声、 素敵なお兄さ~ん♥」
「マジか三上、このお姉さん怖ぇわ。」
「そ、そっか?」 三上 刃は、枝窪の事を良く知っていた
だから、知らない振りを決めたのだ。
「う~~ん、この情報掴むまでに、こっちも
かなりの日数を費やしたんだぜ、でもまぁ仕方ねぇ
三上のお見舞い金と、こちらのお姉さんとも共
今後付き合いを期待して、半額の25万、
これ以上は絶対無理ですから。」
そう答えて来た、
それにこれ以上は無理だと判断した枝窪は。
「OKよ、お兄さんちょっと待ってて、
直ぐに現金を用意してあげる♥」
枝窪はそう言うと、病院に備えられてる銀行ATMへと向かい部屋を出て行った。
すると、安土は真剣な顔で三上に問いただして来た。
「おい三上、あの人とは何も無いんだろうな、絶対に無いんだな!!!」
今にも、怪我人の三上に襲い掛かろうと言わんばかりの迫力で
そう聞いて来たのだ、三上は、「今ん所は何もねぇ。」そう答えた。
「うっし、そうか、何もねぇ、
分かった、三上君、今後も何もねぇ事を信じよう、
先に何かあるのはこの俺に成るだろうからな。」
そう納得し、安土はお金を下ろして
戻って来る枝窪を待って居た。
戻って来た枝窪は、封筒に入れた25万円を
安土に渡すと、早速、その情報を話す様、催促したのだ。
「では詳しく聞かせて。」
「先ず、俺が掴んだ三上が大怪我をする事に至った
経緯情報から話をしよう、
三上は✖〇党放置会の敦森のパーティに行き、
そこで何らかのトラブルに巻き込まれ、狙われる事に、
そして、チャイニーズマフィアに拉致され、
今の様な酷い目に遭ったと言う事だ、
それでそのチャイニーズマフィアを俺は調べる事にした、
するとやっぱりここでも✖〇党放置会 小林一颯議員が
そのチャイニーズマフィアに、三上を拉致する様
指示を出した事を掴んだ、
それと何故お前の事を調べる事に成ったのか、話そう、
俺は、情報屋の知り合いから横浜赤レンガ街にある
倉庫の前に、沢山のパトカーと、怪しい武装グループが
睨み合ってると言う情報を得て、
夜中の2時頃からわざわざ調べに向かったんだ、
そこで起った事を見て居ると、どうやら警察と武装グループは
争っていた訳ではなく、見張ってただけの様だったんだ、
現に、倉庫から出て来た者達が、トレーラーに乗って
帰って行くのも、何もせず見送るだけで終わったんだ。
それと、倉庫から出て来た武装集団は、
倉庫に捕らえられていたと思われる半裸の者達を連れ出て来た、
その半裸の者達の多くが、外に出ると、警察の方へと解放されたんだ、
まるで、警察を頼れと言わんばかりに、
あっちに向かえと指示されていたのを覚えているよ。」
「それで、何故俺と繋がる?」
「まぁまて三上、俺はその後、武装グループを乗せた
トレーラーの後を付けたんだ、何処へ行くのか
調べてやろうと、これはただの好奇心でやったんだけどな。
トレーラーの目的地は、大宮にあるビルの地下だったんだ、
そこを調べ様としたんだが、ちょっと迂闊に近づける様な
場所では無かった、そこで俺は、見張る事にしたんだ、
毎晩、何日も見張ったんだぜ、すると出て来たんだ奴等が、
黒色のバンに乗り出て来たそいつ等の後を付けた、
すると奴等は、仙台まで車を走らせやがった、
そして富谷市に作られてた、丸菱薬品東北研究所の中へ
入って行ったんだ、真夜中だって言うのにだ。
俺も入ろうかとも思ったが、ちょっと付いて行けない
危険を感じたんで、外で戻って来るのを待ってたんだ。
約40分近く待って居た、すると、銃撃のする音が聞えて来たんだ、
慌てて、車を動かし、距離を取って、
奴等を見る事にしたよ、
そこで俺はとんでもない者を見てしまったんだ、
「とんでもない者って?」
「怪物と言うか、あれは人間の女だった。」
そんな言い方だったので三上が。
「怪物? 人間の女? どっちなんだ?」
「いや、怪物と言う言い回しは、見た目の事じゃ無い、
あの女の異常な強さと言うか、超人的な移動速度や、
ジャンプ力、アサルトライフルの様な火器を使用する
6名もの武装グループをたったの一人で、
片付けてしまったんだ、しかも素手で殴り殺した様に見えたんだ。
おれは怖く成り慌てて逃げ帰ったんだ。」
「何だったのかしら?」枝窪がボソッと言葉に出した。
「そうだね枝窪さん、後で冷静に成ってから
丸菱薬品の事を調べたんだ、すると出て来たんだよ、
また、✖〇党放置会と、敦森衆議院議員の事がね!」
「また敦森なの?」
「そう、丸菱薬品と独裁党との関係は、
海原和人丸菱薬品工業社長兼会長との
深い繋がりがある事は良く知られていたんだけど。」
「それは私も調べた事があるから良く知ってるわ。」
「そっか、それなら話が早い。
「独裁党との繋がりが大きいと言われていた
✖〇党放置会議員連盟の議員達とも実際に繋がりがある事を知ったんだ、
それに、最近多くの日本人が拉致され、何かの実験に使用されている
と言う話を、横浜赤レンガ街の倉庫から半裸で助けられた人達が、
世間のニュースに出て来ない事に疑問を持った俺は、
あの後どうなったのか調べたよ、そこで掴んでね。」
「へ~ 色々実際に周り、足で情報を得て来た様ね。」
ここまでの話を聞いて、安土が、ネットの情報や、
人聞きだけで得た情報では無い事を知り、枝窪も、
少しこの安土と言う男を認めた様に三上には見えた。
「そうなんだぜ枝窪、この情報は俺の血と汗の塊なんだぞ。」
調子に乗った安土は、枝窪の事を呼び捨てにしてしまい
折角上がった好感ポイントを少し落としてしまった。
「まだあるんだ、その敦森と関係がある
柴田防衛事務次官が、その立場を利用して
若手自衛隊員の中から、成績の高い優秀な者を
選抜して、その人体実験に使用する為、
丸菱薬品の研究所等に送り込んで居ると言う話もあるんだ。」
{この情報は【ABBA】が助けた自衛隊員達から得た情報を
【ABBA】が自衛隊内部に居る支援者を使い、
自衛隊にリークした事で現在は自衛隊の中で噂に成っている問題なのだ、
それが情報屋を通じ安土の耳にも洩れて来ている。}
「そう、俺は敦森と言うキーワードから
三上の事件を知り、ここに来たと言う訳さ、
どうだ、やられたらやり返すのが三上、お前だろ。
敦森を追い落とす為の情報に役に立てられるだろ今の情報なら?」
安土からの話に、今の三上は、頷く事が出来なかった、
約2か月近く寝たきりの状態で、ドクからも、
そのまま入院治療していても、何時まで経っても、
そのままの状態に成ると宣言されていたのだ、
動けない三上は、歯を食いしばる、口元からは血が滴って来て居た、
それを見た枝窪は。
「分かったわ、三上君がこんなにやられた相手は、
当然、私の敵でもあるのよ、敦森の事、もっと詳しく私が調べてあげる、
ぐうの音も出ない様にね、私達で追い落としてやろうじゃ無いの!」
そんな事を言い出してしまったのだ、
これに三上は、興奮する枝窪を落ち着かせようと、
敦森の危険性や、チャイニーズマフィアに
その何だか分からない丸菱薬品が使用する実験とか
危険過ぎる事に、枝窪を巻き込ませたくなかった、
それを素直に、枝窪に話す。
「おい、枝窪、俺の為にお前を危険な目に合わせたく無い、
奴等は本当に危険な組織なんだ、俺を見ろ、
こんなに成りたいのか? 絶対ダメだ、俺は許さん、
お前はこの件に関わるんじゃねぇ!」
こっちも負けずに興奮しながら
そう命じたのだ、すると枝窪は、
「ふんっ、危険だと言う事位、分かってるわよ
馬鹿じゃないのですからね、暫くあんたの看病止めにするわ、
洋子ちゃんに頼んで措くから、洋子ちゃんに甘えなさい。」
そう言って、三上の個室から出て行ってしまった。
動けない三上は後を追う事すら叶わず、
横で見て居た安土に文句を言う位しか出来なかったのだ。
「てめぇが枝窪に火を付けちまったじゃねぇか
あいつは、火の様に燃える女なんだぞ、
一旦燃え始めると誰にも止められねぇ、
ほんまに間の悪い時に来やがったな、俺一人の時なら...」
そんな文句を言ってる間に、枝窪の居なく成った場に
用は無いと、安土も何時の間にか消えていたのだ。
残された三上は、必死に何か手が無いか頭の中で模索する事となったのだ。
最後まで読んでくれありがとう。