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〈第三話〉父との勝負

 本の輝きが収まると、文章が紙に刻まれていた。反魔術の魔術書だった。


反魔術、魔術に干渉し、魔術の不発や暴発を狙う魔術。使いこなせば魔力を奪うことも出来る魔術。


 サラッと中身を読むととあることに気づく。

これじゃダメだ。やはりこの本は劣等書だ。


 「父上、呪文が記されません。」


 父は少しポカンとすると腹を抱えて笑いだした。いつぶりだろうか父の笑顔をみるのは。


 父は母が魔術師に殺された時から変わってしまった。

笑顔は見えなくなり、全ての事に無関心。

魔術師を見る度に怒りを目に灯らせだ。


 何故僕を母を殺した魔術師にしようとするかは分からない。しかし父が笑った、それだけで何故かなる価値があると思った。


 「ラート、魔術書ってのは呪文が記されているんじゃない。どのような魔術なのかという詳細が書かれているんだ。呪文はその場に応じて使うんだぞ。」


 父は笑いを抑えながらそう話す。

父は愉快なのか続けてこう言った。


 「ラート、使うぞ、その魔法。」


 何を言っているのか分からなかった。

しかし頭はそれを理解してしまった。

父は実践で使ってみろと言っているのだ。

僕ははいと自然な流れで答えてしまう。


 「よし、用意したな。」


 父は薄汚れた赤い本を持っている。


 「は、はい・・・」


 勝負の仕方は一本先取だ。

先に魔術を当てれば勝ち。つまりは父の魔術を暴発させられれば僕の勝ちだ。


 「行くぞラート!第一節炎魔術!陽炎!」


 父の姿がゆらゆらと消える。背景透過魔法だ。

魔術の展開が見れなかった、これはマズい。


 あらゆる方向から炎の球が飛んでくる。

陽炎のせいで場所を特定しにくく

魔術を避けるので精一杯だ。


 「ラート!気を抜くな!第一節炎魔術!炎球!」


 声がした方に振り返る。

見えた、術式だ。緻密に練り上げられている。

まずあれを崩すイメージ。

あの術式は父の魔力によって出来ている

ならその中に自分の魔力を混ぜ込む!


 「第一節反魔術!混交相殺!」


 父の術式がぼろぼろと崩れ、残った魔力が暴発し、父の手が少し焦げる。


流し込んだ魔力を操作して父と魔力の流れの反対側に魔力を流した、それだけだが回路が狂い上手くいった。


 「俺の負けだ。よくやった、ラート。」


 これが僕が初めて父に勝ち、

魔術を使った瞬間だった。


 布団の中に潜り込み今日のことを復習する。

そして明明後日は入試試験だ、やばい勉強しないと。

そんなことを考えながら眠りに落ちるのであった。

 

はい!いかがだったでしょうか?(短いわい)

はぁ・・・やっと学園入試編だー!

さて問題を考えなければ(省くつもりです)

実践であの反魔術が使えるのか。楽しみですね!

また明日更新しようと思います!

それではsee you again.....

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