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村長
「はじまりの村へようこそ。わたしが村長です」
まだ30代くらいの若い村長だ。すごいイケメンである。イケメンは敵だ。
「とりあえず中へどうぞ」
けっこうでかい村長の家に招待された。
ちなみに敵認定したからといって何かをするわけじゃない。
気分の問題だ。それより俺を案内したご婦人が去ってしまった。
いいお尻だったのに……。
「お尻の話はいいので冒険の話をしましょう」
いや、お尻は大事だよ。本編には何の関係もないけどね。
村長が飲み物を用意し、ふたりでテーブルについた。
早速飲み物を口に運ぶ。……なんだこれ?あったかいけど中身が何かわからん。
コーヒーと紅茶を合わせたような味がする。
「ああその飲み物ですか。ストラディバリウスです。おいしいでしょ」
村長が説明してくれるが名前が変。なぜ弦楽器?飲み物じゃないのか?
「それ以前にも言われたことがあるんですが何のことかわかりません。勇者様の世界に似た名前のものがあるんでしょうか?ストラディバリウスはもとからストラディバリウスなので……」
なるほど、名前が似ているだけで全く別のものか、さすが異世界。




