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言葉よ

作者: 今井三郎太

僕たちは、言葉に殴られ、顔面が赤青く腫れるほど殴られ

僕たちは、言葉に切りつけられ、脚の腱を切られ歩けなくなって

僕たちは、言葉に爪を剥がされ、綿菓子も掴めなくなって

僕たちは、言葉に口を塞がれ、手拭いで固く猿轡をされ

僕たちは、言葉に皮膚をむくられ、何もしていなくてもひりひりと痛み

僕たちは、言葉に目を覆われ、緞帳のような幔幕に目玉をぐるりと囲われて

僕たちは、言葉に耳を削がれ、鼓膜を千枚通しで貫かれ

僕たちは、言葉に生きる意味を奪われ、ただ呼吸する肉塊にされる


それでも、僕たちは、

言葉に夢を抱き

言葉に希望を見出だし

言葉に愛を求め

言葉にならない言葉を感じる


一語一語に込めていく

力いっぱい、自分の思いを込めていく

その込めた思いを紡いでいく

一本一本紡いでいく

紡いだ思いで編んでいく

一針一針編んでいく

編んだ後に色は染めない

込めた思いで鮮やかに染まっているから


そして最後に願う

言葉よ、自分に届けと

言葉よ、あなたに届けと



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