第一話 物語の始まり
稚拙な文章ですが、楽しんで頂ければ幸いです。
ギルドの一画にある、掲示板に一人の男がいた。
彼は少し古い依頼を読み漁っていた。
「さて…結構溜まってるな。…これにするか。」
そう呟き、一枚の紙を手に受付へと向かう。
そこには、見知った人蛇族の女性がいた。
「お久しぶりです。今回はこれを。」
彼は、受付嬢に先ほどの紙…依頼書を渡す。
「本当に久しぶりですね!私の時になかなか来てくれないから、寂しかったですよ?」
そう言いながら、彼女は依頼の内容を確認する。
「今回はレベルアップされた後なんですねー!こんな依頼まで手にかけて頂けるなんて、シーラスさんは真面目ですね!!」
「訓練のついでだよ、ラミア嬢。レベルアップ後は日常の力加減ですら気にしなければならんからね。」
「だからって、Aランクの貴方がこんな依頼まで処理するのは、やはり普通じゃないです!なかなか処理されない所からやって頂いて、職員一同感謝感謝です!」
彼女…ラミアは一通りの確認をし、
「今回の依頼品は、アルマーニの角5本と、毛皮5枚です!わかってると思いますが、傷が付きすぎた物は認められないので、ご注意願います!
それと、カードのご提示を。」
彼…シーラスは銀色のカードを取り出し、テーブルに置く。
「よろしくお願いします。
ちなみに、最近何か変わった事はありますか?
ギルドの雰囲気が若干騒がしいようだが…」
「あぁ…何やら、低階層に普段出ないデーモン種が出たと、噂してる人がいるようで…
本当なら大変な事なのですが、噂してる人が良くない噂の絶えないクランのメンバーで…」
ラミアは困った顔で、「正規情報として扱いにくいんです。」と、続けた。
「はい!これで、依頼の登録が完了です。
今回は何匹虐殺されるのやら…ですね?」
「失礼な!!っと言いたい所だが、何も言えないな…一桁で済ませたいものだよ。
まぁ、今回の依頼のついでだ。先のデーモン種も調べてこよう。」
彼は、カードを受け取りながら、先の噂についても調査すると伝え、歩き出す。
「ありがとうございます!
なら、報酬として、私とのデートをプレゼントしますよ?」
「考えておこう」
苦笑しながら、シーラスは迷宮の入口に向かって歩み始める。
この依頼が、シーラスの物語に大きな意味をもたらす、大きな事件となる事を、今は誰も知らない…
人蛇族は、上半身が人、下半身が蛇の亜人と思ってください。
なお、魔力によって、人と同様な足を形成できます。ただし、鱗が若干残る。
本編には、そこまで重要じゃない情報でした。