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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

暇潰しの

作者: 花倉 小雨

単発です。

従弟×従兄。


暇潰ししてる暇ないのに執筆しちゃったのでひまつぶしにどーぞです。


ぬるいけどちゅーしてますんで注意。

なんだか、調子が出ない。

そう思って握ったペンを置くと、さっきから負けっぱなしの誘惑に手を伸ばす。


…疲れたし、ちょっとくらいいいだろ。


俺は、同室者に気付かれないように携帯電話を開いて、いきつけのサイトに繋げる。

《はなたね。》っていう、一文字変えるとふざけた名前のサイト。常連さんになった今でも、不意に冷静になると笑えてくる。


そのサイトのメインは、話の種。普通ならば種ではなくてネタじゃないのか。となるとこだが、ごく少量の文章で、笑えてくるんだから種でもわかる気がする。


ただ、不特定多数の読者の為にか、なかには年齢制限の際どいものもあって、たまに度胸試しに読んでる。

少ない文章をちょっとずつだからわりと慣れた。


いまだに、オカルト系はなれないが。



同室者が、うとうとしてる今のうちかな。

テスト勉強しようって言った本人が寝るなよと心のなかで毒を吐きつつ、今日こそは、とオカルトジャンルのページトップを開いた。


オカルトのアクセス制限、引っ掛からないものばかりで助かった。ここまできて駄目とかだったら、興醒めして寝るとこだ。

適当に、一番上に表示されていたリンクにボタンを押す。



内容を一言で表すならば


ア ク セ ス 制 限 仕 事 し ろ


同室者風に言ってみた。普通に怖かった。て言うか、本文じゃなかったから制限されなかったんだ。いや、本文も普通に表示されたし。うぅ無理だよ、ひとりで起きてるの怖い。不本意だが、奴を起こそう。


「和人、起きてくれよぉ。」


すっかり熟睡中の同室者の頭を軽く叩く。ぴくりとは動くけど、顔をあげる気配がない。寝てる奴を簡単に起こす裏技なんてあったかな、なんて考えてみた。他の事考えて遣り過ごすかな?


無 理 で す 。でも寝ることはできないし。テスト勉強じゃないなら即寝るけどな。せめて、と思って和人の傍へ寄っていく。こいつ、起きないくせに『なんで起こしてくれなかったんだよ。』っていちゃもんつけてくる奴だからな。あ、待てよ?そのあとの会話思い出してみよう。たしかどうすれば起きてくれるのか聞いた気がする。



…部屋が、妙に静か。寧ろ二人の呼吸の方が煩いくらいに。心音が気になる。なんかまた怖くなってきた。落ち着け俺。


『雅弥兄がキスしてくれたら高確率で起きる。』


思い出さなきゃ良かった。

こいつが起きなくても俺は困らないと思ってたし、冗談だって受け取ってたからまさかね、とひきつった笑いで誤魔化す。


がたん、と何かのおとがしてびっくりした。恐る恐る見ると、さっきまで机の上に置いてたペットボトルの水。携帯電話の充電コードが引っ掛かって倒れただけらしい。脅かすなよ!


さて、RPGばりの選択肢、どれ選ぼう。


たたかう(主に恐怖と)

にげる(恐怖と勉強から=寝る)

まほう(こいつにキス)


まほうは二重の意味で信じてない。



…けど、打開策がこれだけしか思い付かないとは。俺は相当参ってるのか。


「和人ぉ…。ん、む…っ!?」


仕方なく唇を寄せようとすると、簡単に奪われて、え。あれ?


楽しそうに笑っていやがります。


(起きてた、だと…?)


だんだんと怒りが込み上げた。

ちゅるっと俺の下唇を吸い上げて離れる。


「へへ、雅弥兄がキスしてくれたから起きたぜ。」


褒めてくれと言わんばかりの笑顔。

殴っていいか?


そう言いたいけど、胸一杯にじんわりとした冷たいものが広がる。その感情は涙と言う答えになって落ちてゆく。

流石に焦ったのか、慰め出す和人。


「え、雅弥兄?どしたんだよ?なあ。」


「ううぅ…っ。かずひ、とぉ…いじわるっ。起きてたなら、起きろよっ!」


ぽんぽんと背中を叩かれる従兄(俺)…。

数ヵ月の差だから多目に見てくれ。

和人は困った顔して笑う。


「雅弥かわいい。…でも俺寝てたよ?無意識にキスしちゃったんだ。」


かわいいは余計だし、兄上様と呼べといつも言ってるのに。

目尻の涙を親指で弾きながら、また和人の顔が近づく。


抵抗しないのが大変ご満悦なのか、調子にのって舌まで差し込みやがった。

こんなの、誰ともしたことない。


っあああああふぁーすと&せかんどやられちまったあああー…!!!



でも力が上手く入らなくて。

流されるままでいいかも、なんてこいつに甘くなってる俺がいて。

また調子のるんだろうなあという諦め。

テストどうしよう、な不安。


全部どうでもいいか。





いまもう怖くないから。










「…だから、ごめんってばー。」


謝ってるのは俺だ。雅弥雅弥。

押し倒されそうになったからつい、顎に右アッパー。

脳が揺れるから危ない。でも和人は舌噛んだ、って悶えて違う意味で迫ってくる。

わりと笑顔で。



「うん、許してあげてもいいぜ。雅弥が舌で慰めてくれるなら、な。」




やだもうこいつ。

同じ意味で迫ってやがった。

でもいいことおもいついた。


水を口に含んで、奴の唾液と混ぜてやる。あ、苦い。ほんとに切っちゃったか。


地味に傷口を集中的に刺激してやる。

小さな反撃。ざまーみろ。



…するとどうでしょう。

さっきよりも寧ろ激しさを増しました。

完全に組敷かれてます。

未曾有の大事故です。


部屋、かえてもらお…。

そう思った、午後10時。






おわり


オチが残念過ぎですね。


急ぎで書いたものですが読んでくださりありがとうございます。

少しでも楽しんでいただけたら幸いです。


感想などございましたならお気軽にどうぞ。

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