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動物園建てる Zoo〜!

2話構成くらいの感覚でお願いします。

村長洗脳事件から数日。


今日は、この村「ジョン村」に人が来るのでテンションが高い! 青野彼方ですよ。


そうなんです。


こっちの世界に来て、人に会うのは3人目。


ましてや、この森に囲まれた村に来る人なんて、俺はまだ見た事が無い。


とってもワクワクしてます!


え? 誰がくるかって?


動物園の場所、設計が決まったら次はアレでしょ。



「こんにちは〜、チャンさんですか?」


「あ、そうです」


家の外から声が聞こえてくる。


お! 早速、誰か来たっぽいぞ、!


走って家の外に出るカナタ。


戸を開けると、チャンちゃんと男の人が何か話している。


「こんにちは〜!」

と言って2人の方へ歩く


「あ、こんにちは! この村の方ですね」


こっちを向いた男の人は、おでこを出すタイプの爽やかイケメンで、清潔感バリバリ。そして、笑顔が眩しい。

凄い自己肯定感が高そうな人だ。


「私、〇〇建設のアノトキノと申します」


「アノトキノさん、よろしくお願いします。 まるまる建設って言うんですか?」


相変わらずのネーミングセンスといったところか。

数学の問題でありそうな名前すぎる。


「そうなんですよ、図形の丸2つで〇〇です」


「へ〜。ちなみに、なんで〇〇建設なんですか?」


「急に大喜利したくなる時って、あるじゃないですか。でも、中々お題が見つからない。そんな時に、誰でも大喜利が出来るように。そんな想いが込められています」


感情のこもった熱い演説だ。


ただ、熱い割には反応に困る。


「別に、急に大喜利したくなる人いないでしょ」


「誰か1人でも、役に立てば。くらいの感覚ですけどね」


意外と謙虚だ。考えを押し付るような事はしないのか。



ふと、チャンちゃんを見ると、落ち着きが無くもがいている。


「ち、チャンちゃん、大丈夫?」



「やばい、! 私、急に大喜利したくなってきた!」


まるで、この時を待っていたかのように、くい気味に言った。


「っ!? マジか、、!」 


俺もだが、アノトキノも相当ビックリしている。

そりゃ、今、誰か1人の役に立ったもんな。


「良かったですね! 丁度、お題がありますよ。 ペンと紙もここに」


あ、アノトキノが積極的に動いているぞ。しかも、準備が良い。


「すいません、ありがたいんですけど、部屋でじっくり考えたくて、、、」


1人でじっくり大喜利するタイプなんかい。


「代わりにカナタが大喜利するので。道具も渡してもらって」


「ん? いや、ちょっ、、俺は、しないよ?」


「カナタさん! ありがとうございます! ベストアンサー、だしちゃって下さい!」


「いや」「ちょっ」「え?」「無理だって」

この4つを繰り返すだけの抵抗では無駄だったようだ。


紙とペンを渡されてしまった、、、


どうしよう、、、大喜利なんてした事無いし、、


マジで、面白い事なんて言えないよ?


チャンちゃんがニヤニヤこっちを見てくる。


とりあえず、なんか、書かないと、、まずい


えーっと えーっと


プレッシャーがキツいって、、、


あ! これ、結構良いんじゃね?


よし、これで行くか。


紙いっぱいに文字を書く。



「あ、できました」


「お! 良いねぇ」

チャンちゃん、まだニヤニヤしてるし、、


「じゃあ、行きますか」


「はい」

人生初大喜利、やるぞ!


「〇〇建設。〇〇の中に言葉を入れて、面白くして下さい」


俺は、2人へ向けながら言った。



「建設建設」



言ってから数秒間、本当に“時が止まった”と思った。


2人は、全く表情を変えなかったから。


「ほら、2つ重ねてさ、、、」


説明しても、無理なものは無理だ。何一つ表情が変わらない。


動き出したかと思えば、「言えただけでも凄い」とか「字がカッコいい」とか絞り出したフォロー。


内容の事を言ってくれよ。



気づけば俺は、 時を止めるスキル(1日に1秒だけ) を手に入れていた。



ー ー ー ー ー



「カナタ、帰っちゃったな」


「大丈夫でしょうか、、 心配ですけど」


「う〜ん、まぁ、今は1人にしておこう」


気まずい空気が2人をつつむ。


もちろん、カナタには申し訳無い気持ちでいっぱいです。


ちょっとふざけて、内容の事を言わなかったんだけど、、、

やりすぎたかもしれない、、、、


後で謝ろう。



っていうか、カナタが居ないのはまずくね?


カナタの役割だった、どんな感じに動物園を建築してもらうかの説明も、私がしないといけないし、、、


カナタの思い浮かんでる動物園、ちゃんと聞いてれば良かった、、、


「カナタさん帰っちゃいましたけど、建物についてのお話しますか?」


「あ、そうですね」


まぁ、なんとかなるか。


「立ち話もアレだし、どこか座って話しますか」


これ、私の言ってみたかった言葉ランキング上位。

今日言えて良かった〜。


「そうですね。どれだけ時間がかかるかも分からないですし、、ありがたいです」


家には、カナタがいるし、村長の家借りるか。



、、、はい。と言うわけで。

普通に借りれて、アノトキノと対面で座っています。


やっぱり、建築関係の人でも、外がコンクリで中が木なのにビックリするらしい。


ちなみに、動物園を建てることは事前に話してて、分かった状態でアノトキノが来ています。


「早速ですけど、どういう感じに建てたいとかってありますか?」


私は、カナタが書いた設計図を相手が見やすいようにそっと差し出した。


「イメージは、こんな感じです。一周出来るようになってて、小さめの檻が2つと、メインの大きい広場、触れ合い小屋が、、、あ、想定はこっち周りで、、、、」


指を差しながら一生懸命説明するチャン。


アノトキノも、真剣だ。「この設計図にメモして良いですか?」と言い、了承すると、自分だけ分かれば良いって雰囲気のメモを始めるほどに。


ひと通り説明が終ると、設計図は、カナタの文字より、アノトキノのメモの方が多くなっていた。


このメモ、何書いてるか分から無いから不安でしか無い。


そんな、解読不能メモの達人、アノトキノから質問が来る。


「これって、作る素材とかって指定ありますかね?」


「素材、、?」


「はい。檻にしても、強度を重視するか、劣化しにくい事を重視するか、で全然変わってきます」


「なるほど、、、」


やばい! そんな所まで気にした事無かった、、!


何を重視するか?


しらねぇよそんな物! 


カナタは、何かあるかもしれないけど、もう良いや。


「おまかせって出来ますか?」


「大丈夫ですよ。私が思う、動物園に適した素材で作らさせて頂きます」


「じゃあ、お願いします」


あ、おまかせでいけた。


変な素材で作るなよ。私は、アノトキノを信じてるからな。



他にも、色々あったが、こうして、動物園建築の打ち合わせは終わった。




ー翌日ー


日が昇り始めた頃、奴は来た。


「おはようございます! アノトキノです! 朝からすみません、確認したい事があって!」


家の外で叫ぶ不審人物が1人。


私は、コイツの声で起きた。


くそ、人が気持ちよく寝てたのに、、、


なんだアイツは、、


仕方無く、私は外に出る。


すると、アノトキノの後ろには、色々な材料を沢山積んだ馬車(?)があった。


マジかよ、、、 一晩でこんなに、、、?


「お、おはようございます。後ろの奴凄いですね」


「あ、おはようございます! そうなんですよ! 早速、作っていこうと思いまして」


テンション高いな、、、


「そこで、ご相談なんですけど、まず触れ合い小屋から作ろうと思ってるんですけど、木で作ろうと思ってて、素材がもくもくちゃんの方を使おうと、、、、、」


強度とかの話されても、よく分からなかったし、朝だから余計に話か入って来ない、、


テキトーにはい、はい、って合槌打つだけの時間だった。


気づけば、アノトキノは、動物園予定地へ向かっている。


まぁ、触れ合い小屋を木で作るんだろう。


「はぁ、ねむいな〜、、」




ーその日の夕方ー


また奴が来た。


「チャンさん! 触れ合い小屋が出来ました!」 だってさ。


「はやっ! もうですか?」


ほんの数時間前、仲直りしたばっかりのカナタと見に行くと、木でできた小さめの家みたいなのが建っていた。


「普通に良くね?」


「うん、俺も思ってたより良い」


カナタもご満悦。良かった。



私は、夕暮れと小屋を重ねて大きく息を吸い込む。


「これから、動物園が始まるんだろうなぁ」


こう思わずにはいられないよね。と思った。



「良い感じだったみたいで良かったです! この感じでどんどん作っていきますね」


「はい、引き続きよろしくお願いします」



「って言うか、昨日来て今日完成するって凄いよね。そんな動物園作るの好きなのかな?」


カナタにだけ聞こえるように言った。


「いや、家とかならわかるけど、動物園作るの好きな奴は居ないだろ」


「でも、熱意が凄いよ?」


「確かに、それが怖い、、、、 あ!! 分かってしまった!」


「え? 何?」



「コイツ、建設的な性格だ」


「そういう事だったのか、、、! 確かに、凄い前向きでやる気があると思ってたけど!」


「すみません、もう次の話になってしまうんですけど、檻の素材が、、、、、」


「あぁ、、えっと、、、」


駄目だ、相変わらず分からない、、前は朝だったからだと思ってたけど、全然無理。

なんとか、カナタと乗り越えたけども。



〇〇建設で建設的な性格のアノトキノ、、、って訳か。 恐ろしいぜ、まったく。



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