転生した Zoo〜!
どうも、青野彼方ですよ。
ちょっとミスって転生したら、知らない土地に立っていました。
マジでここどこ?
本当に知らない土地なんだけど、、!
凄い田舎の、森に囲まれた草原みたいな所にいて? なんなら、道も舗装されてるか怪しい土の道で?
うん、終わった。
自給自足でもしろって事?
いやもう、絶対無理だって、、、
まぁ、死ぬの怖いしやるだけやるけどさぁ、、
と言うわけで。
これ、どの方向に行くかが大切だよな〜。
ちなみに今、土の道に立っているので、2方向に絞られるところ。
右か左。
今いる場所がちょっとくぼんでて、遠くが見えないが見えないからなんとも。
悩んでも仕方無いし、とりあえず左に行こうか。
左に向かって歩き出したカナタ。
だんだん上がって行き、遠くが見えてくる。
「お! あれは!」
何も無い田舎だと思ったけど、家があるぞ! しかも2軒!
しかも、茅葺き屋根の良い雰囲気の家!
誰かに助けを求めないと生きていけないだろうからな。
行こう。 周りに人見当たらないし、家にいるかも知れない。
歩いて家までむかうカナタ。
少しずつ家に近づいていく。
道に沿って手前と奥に一軒ずつあるようだ。
それにしても、凄くのどかな草原だなぁ。
森もあるし、こう言う異世界もいいかも。
って言うか、周り見て気づいたけど、畑。無いんだな、、
「1番畑必要な場所だろここ」
と、カナタの渾身のツッコミも済んだ所で、手前の方にある家に着きました。
木でできた、茅葺き屋根の家です。
家の周りにも人は居なずか、、
中には居るかな? 訪ねてみよう。
「コンコンコン」
家の戸を叩く。
「すいませ〜ん!」
結構な声量で叫んでみる。
「、、、」
返信が無い。家の中にも人はいないようだ。
誰もいないか〜、、
もう一軒の方行こう。
これで誰もいなかったらどうしよう、、
しかも、それが両方空き家だったら、、、、
うん、即死。
頼む〜! 誰か居てくれ〜!
さて、問題の2軒目。 到着です。
やはり、家の周りに人は居ないようだ。
中を確認してみよう。
さぁ、緊張の一瞬。
呼吸を整え、手に感覚集中させる。
「コンコンコン」
そして、すかさず
「すみませ〜ん! 誰か居ませんか〜?」
「はいはーい、今行きますからね〜」
え、、! ちょっと待って! 家の中から声が聞こえたぞ!
良かった〜! 人に会える〜!
ガラガラ、と戸が開く。
すると、ぱっと見80歳前後の少し腰が曲がって杖をついたおじいさんが立っていた。
「はい、なんの御用で?」
「あ、あの〜、、」
やばい〜!なんで説明すれば良いんだ!
異世界に転生されて……とか言っても良い奴か?!
と、、とりあえず言わない方向でいってみる?
言って駄目だったら、終わりだし!
「た、旅を、、あ、自分探しの旅をしてまして、、、しばらくの間泊めさせてもらえないでしょか?」
「そうかい、自分探しの旅。大変な時期だからねぇ」
「そうですね〜」
「まぁ、中に入って」
「あ、おじゃましま〜す」
中に入ると、木の良い匂いがした。嬉しい。
しかも、泊めてくれそうな雰囲気で良いよ〜。これ。
おじいさんに案内され、客間的な所へ来た。
「さぁ、座って」
「失礼します」と、礼儀とか違うかもしれないけど一応言ってみた。
「ちょっと待っててね」
「はい」
カナタが座って待っていると、おじいさんが奥からお茶を持って来た。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます」
用意がいいね。流石おじいさん。
そして、おじいさんも座り話す雰囲気に。
「あの、一つだけ言っても良いですか?」
「あぁ、良いよ」
「この家、茅葺きで雰囲気あって凄く良いと思うんですよ。木でできてますし」
「そうだねぇ」
「何故、家の周りがコンクリの打ちっぱなしなんですか?」
「お! よく気づいた! 茅葺き屋根の家って木でできたのばっかりだろ。わしは、逆に1番合わなそうな物を壁にしたくてな」
いや、ジジイが尖ってるの見たく無いって!
今までの人生で何を学んだの?本当に
「あ、、え、あ、そうなんですね〜」
あまりの衝撃に言葉が全く出ないカナタ。
ちょっ、、この話題じゃ会話と気持ちが、、、
何か別の話題を、、、
、、、しかし、思いつかない。
すると、今度はおじいさんが話し始めた。
「あ、ちなみにわし村長」
「そうなんですか! 凄いですね!」
ガチカッケーなおじいさん、俺も『わし村長』って人生で1回は言ってみたい。
「やっぱり、村長は大変ですか?」
「それがな、ここって家2軒だけじゃろ。だから村長の仕事はほとんど無くて暇なぐらいじゃ」
「まぁ、強いて言えば、村の名前を決める時は大変だったかの」
「へ〜、ちなみにこの村はなんて名前なんですか?」
「ジョン村」
「え?」
「ジョン村」
「は?」
「だから、ジョン村じゃよ」
まさかの村の名前まで尖ってる〜!
ジョン村は村名じゃなくて人名だろ
「あの、ネーミングセンス大丈夫ですか?」
「失礼な。これでも最高のネーミングセンスと自負しておるのだけど」
「でも、それ自分で言ってるだけですよね」
「まぁの、しかしそんな事言ったってあんたもネーミングセンス無いじゃろ」
「そんな事ないですよ。ちゃんとありますから」
「嘘じゃ。この世界にネーミングセンスのある奴はいないのだから」
「ん?流石にある人もいるでしょ」
「もしかして、あんた知らないのか? つい最近国民全員を検査したけど、ある人はいなかったんじゃぞ」
「うそ、、、だろ、、」
「だから、まだ国の名前も決まって無いじゃろ」
おいおいおい!マジかよ!
ネーミングセンスある奴いないって、、!
まさかの村の名前は、尖ってるからじゃ無かったのかよ!
「街の名前はかろうじて決まっておるけど、国となるとのぅ。1,000年以上も決まって無いと聞くし」
「国名は国民の象徴みたいな物ですからね〜」
「ネーミングセンスが無い人しかいないと本当に不便じゃな」
「それこそ、村の名前が被ると駄目だから何回も考え直したわい」
「例えば?」
「例えば、、まぁ、ジャク村、ジェイ村、バイ村などから凄いマイナーなものまで色々試して今じゃ」
某どうぶつが集まる森のゲームの出来事が起きてたんかい。
って言うか、ジャク村とか先に思いついてるんだったらマイナーなのいく前にジョン村に気づくだろ。
「村の名前にそんな歴史が、、、でもまぁ、ジョン村も良い名前だと思いますよ」
「だろ。わしも気に入ってるんじゃよ。語呂もいいしの」
、、、それからも、様々な事を沢山話し、話に花を咲かせ、話に花畑を作った。
気づくと、もう夕方だ。
「カナタ君、実は、わしの家に泊まって欲しいんじゃけど、スペースが無くての。もう1軒の家に泊めてもらおうか」
「そうですか。この家に泊まりたかったですけど」
という訳で、村長と一緒にもう1軒の家へ向かいました。
次はどんな人なんだろうな。
これから付き合っていくだろうから、仲良くできると良いなぁ。 もちろん村長とも。




