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プロローグだ Zoo〜!

部屋を明るくして、画面から離れて、期待をせずに見ようね!


俺の名前は、青野彼方あおのかなた。15歳、学生だ。

学生と言っても、学校には行かず、引きこもり、ただぼーっと生きる毎日。

外に出るったって、本屋のラノベ漁りくらいしか思いつかない。


そして、今日がそのラノベ漁りの日なんだけど。


財布だけ持ち、外へ出る。

太陽が眩しい。


「行くか、、」



家の前は、すぐ道路になっている。

その道路に、俺は1歩を踏み出す。


「キーーーっ!」


左からトラックが突っ込んでくる。


「っ!!」


避けようと反射的に足を踏み込む。



、、、が、いきなりの出来事すぎて、避けようと踏み込んだ足を捻る。

そのままバランスを崩し、隣のブロック塀に頭を打ちつけ、ふらつき、そのまま1m近くある高さの溝に頭から落ちた。

頭を強く打ち意識を失った俺。



「あれ?」

ふと気がつくと、目の前に川が流れていた。

周りには草原が広がり、花が沢山咲いている。


「体は動くな」

「ここは、どこだ?」


「ワン! ワン!」

犬の鳴く声がする。


声の発生源をたどると、反対側の岸に犬がいる。



「、、、もしかして、これ、死の間際にいる時に良くある渡ったら死ぬ川か?」


よく思いついたな。俺。


死んだはずのおじいちゃん、おばあちゃんが「こっちにくるな」とか言ってるアレだ。



しかも、よく見るとあの犬、昔飼ってたけど今は死んだ“ポチ”じゃないか?


目をこすり、よく確認する。


やっぱりそうだ。アレはポチだ。



でも、なんでおじいちゃんとかじゃなくてポチだけがいるんだ?


「大体向こう側には死んだはずの人がいて、、、」

「でも、向こうにはポチしかいなくて、、、」


点と点をつなぎ合わせる作業は、探偵みたいで意外と楽しい。


ただ、ポチがずーっと吠えてて集中出来ないけど。



突然、頭の中に閃光が走る。


「そうか! 分かったぞ!」

「俺のおじいちゃん、おばあちゃんはまだ死んで無いから向こう側にいないんだ!」

「そして、身近で死んだのが犬のポチだけだった、って訳だ!」


普通に簡単だったな。


ポチのせいで結構時間はかかったけど。



、、、問題解けたら急に暇だな〜。

どうやったらここから戻れるかも分からないし。


膝まで川につけて草原に寝っ転がり、天を仰ぐ。

水がひんやりしてて、気持ち良い。


「あぁ、一体いつまでここにいるんだろうなぁ」 なんて考える。

けど、答えは出ない。



答えの出ない事を色々考えている内に、眠くなって来た。


寝たら元に戻れるだろうか。


なんとかなくだけど、戻れるような気がする。


ポチが、まだ必死に吠えているのを横目に

川に足をつけたまま、俺は眠りに落ちた。


「Zzz.... Zzz....」



やがて、眠っている内に川上の方に雲がかかってきた。


その雲は、大地に雨をもたらす。


雨によって川の水量が増える。


雨の日の川は危ない。すぐに水量が増え、流されてしまうのだ。


カナタも例外では無い。


だんだん水が増え、体が浸かっていき、、、


「ごぼっ、やばい、、!」


カナタは、水に流される。


手足を動かし、暴れ、なんとか浮こうと足掻く。


足掻けば足掻くほど苦しく、呼吸すら難しい。


岸まで移動するのは厳しいか、、、 


そうだ、

「ポ、ポチ、、助け、、」


しかし、吠え続けるポチ。


吠えてないで助けて欲しい。


でも、良く考えると、ポチに助けられても向こう岸に運ばれるから死ぬくね?


、、、なんて気を紛らわしても、苦しくなっていく一方。


思ってるより、足掻くのって苦しいんだからね。


この時の為に足掻き慣れておけばよかった。



もう、無理かもな、、、川幅も広くなって来たし。


少しずつ遠ざかっていくポチ。

少しずつ遠ざかっていく意識。


限界まで足掻いたが、引きこもりの俺が自力で助かるはずも無く。


俺は、意識を失った。


どうやら、死の狭間の世界でも意識を失うらしい。


意識を失ったまま、流されていく。


どんどん流され、川幅は結構広がっていく。



やがて、海にたどり着いた。


ここは、三途の海になるのだろうか。


海についても、意識を失ったまま流される。


海には、三途系特有の生き物が浮遊していた。



「んぁ、、、 は、、! 俺は、、」

ようやく目を覚ましたカナタ。


「ここ、どこだ、、?」

気づくと俺は、新しい大陸にいた。


無人島に漂流したみたいな場所だな、、、


「でも、マジで、何故ここに、、、?」

たしか、ラノベ漁りに行って、、事故って、、、

三途の川っぽいところ来たけど、元の世界の戻り方が分からなくて、そのまま寝て、溺れて、、、


もしかして、三途の川で溺れて死んだんじゃね?

いや、でも対岸に渡ってないのに死ぬのか、、?

現実か、死の狭間の場所か、それとも天国か。


う〜ん、、分からない。


それにしても、ほんのかすかにポチの吠える声が聞こえるのは気のせいだろうか。


いや、気のせいじゃないぞ、、、マジでかすかに聞こえる。


じゃあ、まださっきと同じ死の狭間っぽいな。


まぁ、それが分かったところで「ここがどこか」って問いは解決しないけど。


でも、死の狭間って事は元に戻る方法分からないから待つのみだよな〜。


本当に暇なんだよ、、、これ。


「あ〜! 暇だ〜!」

大声を出すカナタ。

どうやら、暇すぎて、大声を出すフェーズまで来たようだ。


「あの〜、、、」

カナタの背後で声がする。


「あ、はい」

急いで振り返ると、そこには、頭上に輪っかのある天使がいた。


やばい〜、、!大声出してるとこ人に見られた〜!

焦って急に体が熱くなってきたカナタ。


「あなたは何故ここにいるんですか?」

「えっと、、川で溺れて、気づいたらここに。多分流されたのかな」

「あの川で溺れるなんて珍しい。しかも、そのまま流されてここに着くなんて、、、初めてですよ」

「あ、! 本当に? 初めて! 人類初の何かやりたかったんだよ!」

「すみません、忘れていただけで、もう72人いました」

「72!? この一瞬で思い出せるか?」

「こう言っている間にもプラスで352人追加されました」

「マジか、、、俺以外にもいたなんて、、、」

「この反応も425人目ですよ」

「え、? 今までの人全員この反応してた?」

「はい」


「それで、ここはどこなんだ?」

「ここは、三途の川を渡らずに川を下って、海を泳いで来た人だけが辿り着ける場所です」

「なるほど」

「川を渡ると死にますが、渡らずにここへ来るとどうなると思いますか?」

「突然ですが問題ですね。天国のワンランク上の世界へ行けるとか?」

「あ〜、残念。正解は、“異世界に転生して新しい人生を歩む”でした〜」


天使が手を振り上げる。


「では、異世界に行ってらっしゃ〜い!」


「え、! ちょ、、! いきなり!?」


辺りが光に包まれる。


「待っ、、て!」


眩しい、もう前が見えない、、、


抵抗しようにも、出来ない、、


しかも、凄い風を感じてきた。


「はい、そろそろ着きますよ。2度目の人生、楽しんで下さいね〜」



「ちなみに、今世で言い残した事はありますか〜?」


「三途の川渡らずに下って、海泳いで、大陸行くと異世界に行けるぞ〜〜!!!」




瞬きをすると同時にカナタは、知らない土地に立っていた。


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