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清和  作者:
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 それは、清和というスポーツなのでありまして、戦いなのであります。昭和の初め頃、ふたり一組として、この清和に挑みます。清和によって人生が変化するといわれております。国民の

なかから二人清和のために選ばれまして戦うのであります。年代、性別、やっている職業、まったくちがってもなにも問題ありゃしません。ただただ、誰もが、いつしかその清和というスポーツに夢中になるのでございます。わちしが、その清和を知ったのは、記者という職業柄というのではありゃしません。一冊の古びた漫画雑誌に出会ったからで御座います。そこには、清和とだけ書かれておりまして、古びた絵で、文面が飾られておりました。 記念すべき清和の①番目の出場者は、女の子でありまして、伊豆子いずこ)と申しました。お下げ頭の繊細な白い面。戦いにはよほど向かない農村出身の美人でありました。伊豆子は、悲壮な面持ちで列車に乗ります。手元にはお米の入った風呂敷包み。表情は、思い詰めて青白くさえ見えました。無理もありゃしません。彼女の対戦相手として決まったのは、これまた筋骨隆々の男やと解っていたからで御座います。

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