表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、いつ人間やめましたっけ?  作者: 雲梯
一章
21/21

21

 2対2に別れ実戦の体制をとった我とティラウス。

 ティラウスの強さをあまり把握できていない我だが、人間を相手するので多少は絞ってるだろうと予想した。


 ここで我は一旦状況分析をする。相手は二人。

 彼らの装いから察するに、一人は前衛、もう一人は後衛と見ていいだろう。

 いかにも後衛職なローブを纏い、杖を腰から取り出したのはジェーンだった。

 どうやら、魔法を杖に経由させて使うそうだ。先程から話を聞いているだけだと、人間の魔法は途轍もなく二度手間なものに感じる。

 でも仕方のない事なのだろう、今はそう割り切ることしかできない。


 次に隣の前衛の女の子を見る。

 まだ、名前も知らぬ女の子だが彼女も貴族の出らしき風貌がうかがえる。

 彼女は自身の身長サイズの剣を軽々片手に持ち上げ、こちらへと突き出している。

 模擬戦だというのに剣を使ってもいいのか少し不安だが、ツッコミが入っていないということは大丈夫なのだろう。


「そろそろ始めるよ」


 ジェーンが我らに声を掛け、開始の合意を得る。

 もちろん、異はないので首を縦に振った。

 俺と同じく隣にいたティラウスも何もないようで頷く。

 双方の合意を得たのを確認し、ジェーンは合図を送る。


「じゃ、始めるよ......よーい、スタート」


 掛け声が終わると同時に女の子が飛び出してくる。

 我は後衛に周るため、後ろにバックステップをとっていたのだが、どうやら先手をとられてしまったようだった。

 ティラウスは、彼女の相手を我に任せてくれたのか、こちらを寸分たりとも振り返りはしなかった。その信用に報いるためにも、我は彼女の剣に挑んだ。


 我は氷魔法で、剣を創造した。


「......!?」


 がきんと大きな音が訓練場に響き、ぶつかり合った者同士大きく跳ね飛ばされる......と思ったが思いの外我はその場にとどまった。

 吹っ飛んだ彼女は、転がりながらもしっかり受け身をとった。

 彼女自身へのダメージは少ないはずだが、彼女は信じられない目でこちらを見てきた。


 だが、そんな時間も短く彼女は次の手に動き始めていた。

 口がぼそぼそ動いてるのが確認できる。恐らく、魔法を使用するのだろう。

 さすがの総合科だ。剣士であろうが容赦なく魔法を使ってくるのだから。


 彼女は念じ終えたのか、こちらに手を向けた。

 するとどうだろうか、彼女の手から水の銃弾が飛び出してきた。

 速さもそこそこあり、躱すことは容易ではないだろう......普通の場合は。


 我は彼女の水弾を躱した。

 自身でもどうやって躱したのかは分からない。しかし、結果だけがそこに残っていた。

 彼女は絶望に顔を染め、そのまま少し後ずさった。

 我はそんな彼女に氷の剣を向け、詰め寄った。

 すると彼女はあきらめたかの様に、降参した。


 彼女に降参させ、こちら側の戦いが一段落付いたところで前戦の戦いを振り返るとどうやら均衡しているようだった。

 ティラウスが手を抜いているようには見えないので、恐らくジェーンが強いのだろう。

 龍に敵う人間だなんて恐ろしいものがいるもんだ。

 そんな事を考えていると、ティラウスが体勢を崩し、倒れた。

 そこにすかさず距離を詰めたジェーンが、ティラウスの眼前で魔方陣を展開する。

 こうして、ティラウスも降参した。


 これで一対一になった。

 しかし、ここで一つの違和感に気付く。

 そう、詠唱が必要のないティラウスが何故か詠唱していたのだった。

 何故なのか、それが気になるのだが、今は前にある戦いに集中するのみだろう。


「へぇ、アリスを倒したんだ。やるね」

「お主もな、まさかティラウスをやるとは」


 双方が互いの強さを実感する。

 だが、どちらも負ける気がないと言ったものいいだった。


「「だが、俺(我)が勝たせてもらう」」


 言葉と同時に動き出したジェーンに我は走り出す。

 少しくらい本気を出しても良いよな。何せ、ステータスも縛っておるのだし、そこまで大ごとにならぬだろう。


 我はそう高をくくってしまった。

 

 しかし、そもそもの間違いだったのだ。

 

 人間が作ったお遊びのカードなどに縛られるのは......



 授業が終わった我は職員室に呼ばれていた。

 我の前にはマリアが座っていた。

 そのマリアの顔つきは怒っているようで、半分呆れているような顔だった。


「ラレウスさん、あなたなにしたかわかってますか」

「まぁ......のぅ」


 少し怒られ気味に話しかけられ委縮してしまう。

 どんなに強かろうとも、人に叱られると意思の方が弱くなってしまうのだ。


「貴女初日から生徒にけがさせるってどういうことなんですか!」

「本当にすまんと思っておる......」


 実はジェーン戦、我が大勝してしまったのだ。

 ジェーンがあまりに意気揚々と戦いを挑んできたものだから少しは手ごわい相手だろうと思ってしまい、普通に戦ってしまったのだ。

 だが、現実はそうではなく、近接を得意とはしないジェーンはあっさりと我に負けた。

 しかも、我の攻撃をかわし切れず、腹に重い一撃を食らってしまったのだ。

 運が悪く鳩尾に入ったジェーンは顔を青くしながら、降参した。


 本当に悪いと思っている。すまん。


 だが、これで分かった。

 我はもうすこし自重しなければならないみたいだ。

 今度ティラウスに聞いて、一般の天才の能力値を伺うとしよう。


ユニーク8000、PV35000いってました。有難うございます!


追記:持病の発作のため一時入院しております。

誠に申し訳ございません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ