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(6)キノコ祭り

「イレーネ先輩は森で何をしていたんですか?」


 イレーネ先輩と俺の微妙な空気にワルドが斬り込んでくれた。


「卵をいくつか取りに来たのよ。ほら」


 先輩は両の掌よりやや大きい卵を1つ取り出して見せた。


「ラビットバードの卵・・・ですか?」


 解析したところ、ごく一般的なラビットバードの卵のようだった。


「ふふ。卵はね、どんな魔物でもいいのよ。召喚の媒体にするだけだから」


 先輩の話では、魔導研究会で魔物の卵を媒体に精霊や悪魔といった高次元存在の召喚を行い、召喚者のための従魔とする古代の魔法を再現する予定らしい。

 イレーネ先輩はうっとりと頬を染めて古代の魔法に想いを馳せている。上品な顔立ちなだけにギャップがひどい。完全に危ない人だが、魔導研究会の主力メンバーはたいていこんな感じなのでいつものことだ。

 現在魔導研究会で取り組んでいるメインの研究なんだとかで、イレーネ先輩はひとしきり話してから楽しそうに去っていった。


「魔導研究会かー……思ってたよりアグレッシブみたいだなぁ」

「あぁ、うん……」


 いつまでも呆然としていても仕方ない。とりあえず、2人でイレーネ先輩が胞子を吹き飛ばした森の入り口にあるキノコを片っ端から収穫しておいた。

 ……ただのキノコ狩り状態なので何のレベルも変動しないけれど。

 ワルドと2人で勢いに任せて収穫したキノコは持ち運ぶのも苦労する量になった。

 誰だこんなに集めたのは、と言いたい。自分たちだけど。

 できることは増やしていきたいから冒険者レベルもスキルレベルも上げていきたい。スキルに関してはスキルを磨いていけばいい。

 手始めに収穫したキノコを解析して依頼別に仕分けるた。


「そのひときわ大きいキノコの山は何のキノコなんだ?」

「……こっちの全部、普通の食用キノコだった」

「えええ〜こんなにあっても困るよなあ・・・持って戻るにも運べないし」

「……きた」

「どうしたクロ?何が来たんだ?」


 ギルドカードを取り出し、ワルドと覗き込む。


 クロノ・エンデ

 冒険者レベル2

 スキル:剣技1、魔法4、詠唱不要Ex、亜空間収納Ex、自己行動補正98


「……亜空間収納?」

「キノコをいれておけるっぽい」


 スキルを使ってみると、亜空間収納は魔法ではないようで魔法陣は出なかった。食用キノコ以外の報告用のキノコも亜空間収納におさめておく。

 亜空間収納Exのスキルを解析してみると容量限界はなく、収納したものを収納した瞬間の状態で一切の劣化や変化もなく保管しておけるという便利なものだった。

 自己行動補正おそるべし。

 ワルドは一瞬で消えたキノコの山に驚きながらスキルに感心している。

 まずは冒険者ギルドに戻って報告しよう。

 ギルドの受付で大量のキノコをカウンターに積み上げると、受付から離れていたオヤジが近づいてきて報酬と引き換えてくれた。


「坊主たち、がんばって冒険者レベルを10まで上げるんだぞ。レベル帯でクラス分けされてるから、レベルを上げると依頼の幅が広がるからな」


 オヤジの応援に礼を言ってギルドを出た。

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