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プロローグ
プロローグ
灰色の光のなかベッドの上で思う「僕はこれからどうなって、どうしていくのかと……」
三ヵ月前、僕はベンチに座り熱いコーヒーを啜りながら13のラインと‟19‟の星のある国旗を眺めていた。
西側では東側がヒトラーの死後から徐々に悪化していた政局がついに内戦勃発の危機に瀕するレベルに達したというニュースでもちきりだったーーというのも東側は第二次世界大戦後から帝政ドイツの操り人形なわけであり操り主が転べば人形もまた転ぶのである。18世紀後半、資本主義を体現するかのようにして成長したニューヨークは国家社会主義ドイツ労働党のやり方にそぐう筈がなく、無残にすたれていった。
「大日本帝国のように素直に資本主義に戻せばよかったことを……」とぼやきながら50代の男がシアトルタイムズを放ったまま去っていった。