伊勢の大巫女
伊勢の大巫女
焚き火の炎は、パチパチと火の粉を散らし、瞬いていた。
部屋は静かで、自分の息が煩いのでは無いかと親分は動揺を隠せないでいた。何も無かったように巫女が続けた。
「そちは、移動するグループのものか?ふむ、得体のしれぬ血を宿してるのぉ。不思議な、縄文の移動するグループの者が、、、」
親分は、何がバレてるんだと感じた。
祖先に、大陸の血があることは知っていた。その事なのか。判断できなかった。
「よいよい、そんなに固くなるな。我も同じじゃよ。まあ同じかどうか、、、分からぬがのぉ」
「は、お初にお目にかかります。大巫女様にお会いできて、感激です。私は、佐久の里の移動するグループのものです。以後、よろしくお願い申し上げます」
「ほほーっ随分達者に話すのうぉ」
大巫女は変わったものを見るような顔付きに鳴ったが、改めて話た。
「うむ、そなたには、直江津王国のことを聞きたい。佐久の里の初めは直江津王国なのだろう。」
こりゃ嘘はつけないと親分は覚悟した。
「はい、直江津王国は、巫女を戸隠に3年ほど預けていましたが、いまは、縁も切れているようで、戸隠は、山の奥に入っているようです。柏崎、長岡は、直江津王国に従い、その、何といいますか、あちらでは、巨大な集落となってます」
ウムウムと頷き、大巫女が、あっと気がついて続けた。
「そういえば南の国は、もう直江津王国にはいかぬよ。大丈夫じゃよ」
弓使いを見ると、平然と立っていた。
親分は、これ以上はと考えていると、大巫女が、さらに続けた。
「よいよい、よう来てくれた。浅間山の婆様には、昔、世話になったんじゃ。
うん、茅は良い、色々使える、
また出来たら持って来てくれ」
深々と二人で頭を下げて、礼を言い部屋を出た。
宮川を渡ったところで、フーっと息を吐いた。
凄い迫力だった。ただ気圧されていた。息を吐くとホッとした。
太陽が熱く、ここは土地が違うと気が付いた。




