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誰が少女を処刑したのか

 一人の少女がいままさに火炙りによって処刑されそうになっていた。

 長く続いた戦争を終わらせ祖国を救え、と神に命じられたと語ったその少女は、本当に戦争を終わらせてしまった。

 しかし戦争は終わったのだが、その後に少女は敵国に囚われてしまい、そして魔女の烙印を押されて処刑されることになってしまったのだ。


 薪に火がかけられる。


 もはやこの数奇な運命を辿った少女を救う者は誰もいなかった。彼女に祖国を救えと命じた者でさえも。



 少女の処刑がたしかに終わったことを見届けた私は隠れ家に戻るとタイムマシンに乗り込む。

 姿を隠しながら何度も彼女に声をかけ続けただけあって、おおむねうまく行った。

 そんな満足感を覚えながらこうひとりごちる。


「まったくたまにこういう変な経歴を持つやつがいないと歴史を学んでくれないなんて」


 最近の若者の歴史に対する無関心を嘆きながら私は故郷であるはるか未来へと戻っていった。

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