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奇妙な夢

作者: 西野 樹


 俺は死ぬことがない。

 銃で撃たれても、包丁で刺されても、体にどんなに大きな傷ができようが、俺はその傷を一瞬で治すことができる。

 そんな俺はある日とても奇妙な経験をした。

 

 あの日はとても奇妙だった。そこそこ大きな商店街を歩いていたが、人がいる気配が微塵もしない。人がいた痕跡は明らかにあるのにだ。

 俺は開いていた本屋に入った、そこに人がいる気配はしないが一応大声で人を呼んだ、が誰も出てきやしない。まぁいいかと思いふと目に入った本を手に取った。本は表紙が破れていて題名が見えなくなっている、適当なページを開くと微かに読める字で肉じゃがの作り方と書いてあった。

 ただの料理本かと思い本を戻そうとした、その時だ。

 手に持っていたはずの本が消え、それと同時に俺が居たはずの本屋と商店街が無くなったと思ったら、俺は砂漠のような場所に立っていた。

 意味も分からずに立ち尽くしていると背中に激痛が走った。

 背中を見ると包丁が刺さっている。またもや意味が分からない。

 「何だこれ…」

 思わず声が出てきた。が、背中から血は出ていない、さっきまであった痛みはすぐになくなっていたので包丁を抜いた。

 包丁を抜くとまた景色が変わった、今度は海に浮かぶ(いかだ)の上にいた。そのことを認識すると同時に筏から炎が舞い上がった、俺は慌てて海に飛び込もうと思ったが体が動かない。だんだんと炎が近づいてきており、熱さを感じる。

 そして炎が俺を包み込んだ、暫くして火だるまになった俺を救うかのように、俺に水がかけられ俺は気を失った。

 意識を取り戻すと俺はプールの底にいた、プールに水は溜まっていなかったが、だんだんと水が溜まってきているのが分かる。水位は着々と上がっていき俺の肩ぐらいになったとき俺は叫んだ。何もかもが理解できない世界に対して、そして俺をこの世界から解放してほしいと思い叫んだ、叫び続けた。


 その時、目が覚めた。

 何だ、夢だったのかと思い、安心する。

 とても奇妙な夢だった、こんな夢はもう経験したくない。

 しかし、夢の中で見たあの料理本のレシピやけにリアルだったな。まぁいいか。

 

 

 3時間後、俺は殺された。

 

 

 

 肉じゃがの作り方

  

  材料 |(4人分)

 ・じゃがいも 4個

 ・にんじん  1本

 ・玉ねぎ   1個

 ・牛肉    150グラム

 

 

 

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