6/26
さむけ
おカツは、ときどき火を吐くようにおれにつっかかってくることがあって、 ―― そうだ、 だから、 いつもとおんなじように、
―― いや、違うな。
《 こんなところにはもう住めない 》 と いったんだ。
おカツが。
「仕事はいつ終わる?」
「 え? 」
坊さんが、こちらをみおろし笑っている。
大きい男だ。
みあげなければならないほどで、すぐ横にこられると、なんだか、落ち着かない。
ぞぞぞぞ、と、寒気におそわれる。
「 ああ、その、・・・」
「茸をとりにゆくのか?それとも鳥か?」
「 ああ、いえ、 ・・・ああ、 きょうは、 ―― 『柴』を あつめねえと 」
なんだかそんな気になった。