死ねず
また、暴言や骨がでる場面です。ごちゅういを
あがいて空をかいた両手で何かをつかみたかったが、なにもなく、からだはきれいに前へと倒れた。
「 ・・・あとは、あの岩に落ちて終わりかとあきらめたのですが、そんなふうに死ねなかったのは、やはり、人を殺めたからでしょうか・・・ 」
あまりの痛さにだしたすさまじい悲鳴のせいか、しばらくすると、足音がして、こちらをみおろす男の顔がつきだされた。ずっと上の方からこちらをみおろすその男は、ざまあみろ、と怒鳴るようにはきだして、わらいをうかべた。
てめえがおカツをそそのかして、こんなところまでつれてきやがったんだな?そのうえ、おれにみつけられたんで、あわてて殺しやがったな!
それはすこし違うと言いたかったが、くちはうごかなかった。
見下ろしている男はそれをみてわらいごえをあげ、どうした痛いか、と足元からひろった枯葉や枝をなげてきた。
痛そうだなあ ああ、その枝にひっかかるまえに、とびでた岩にぶつかったのか それから松にあたって そんでそこにささったんだな? 腕がおかしなほうへまがってるし、足もなんだか膝じゃねえところが曲がってるなあ ああそりゃ骨がでてるのか