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藤につかまり下がるはなし  作者: ぽすしち
 ― シデムシ ―
17/26

走ってはしって



 後ろから男の怒った声がして、おカツを呼ぶ声まではきこえたが、そんなものはもうどうでもよくて、とにかく走ってはしって ―― 


  あの男に追いつかれないようにしなければ。




 逃げるのは道ではなく、山の木々をつかんで、急な勾配をかけくだる。

 ふだんなら注意深くあしをすすめてゆくのに、かまってなどいられなかった。


 どこかで吠えるような声がしたような気がして、熊ではなく、あの男なのではないかと、さらに気がせいた。



「 あ、 と思ったときには、足のしたの土がつもった枯葉やなんかといっしょにすべり、つかもうとした近くの木が思ったよりも遠くて ―― 」



 必死でとまろうと、両足でつっぱってみた途端に、その両足が堅い岩にあたって、がくり、とからだが前にのめった。



「 ―― 見えたのは、下の白い岩と、その岩までの間に生え出た木の枝で・・・」







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